感想置き場

BLとアサシンクリードが好き

空知英秋『銀魂』の話

 完結した直後はあまりに胸がいっぱいで放心してしまったけど、また読み返していたら色んな感情が蘇ってきたので一度まとめてみたくなった。

 自分がいわゆるオタクであると自覚し始めた辺りがちょうどアニメ銀魂全盛期で、知り合いのオタクの女の子は高確率で銀魂式ツッコミを習得してる世界で育った。もはや成長期を銀魂と共に走ってきたと言っても過言ではない。まああまりにしょーもなさすぎる下ネタとか、主にドラクエをやったことがない人に不親切なパロディばっかり繰り出してくるところとか、人情話が大体最後の方で「こいつは不器用なだけでそんな悪いやつじゃなかったんだよ」展開になるワンパターンなところとかには今も昔も好きではないんだけど。

 それでもキャラクターたちがちゃんと「生活している」というか、普通なら描写しないであろう生々しさまであんなに具体的に描く漫画は私の知る中では銀魂以外に無い。大抵の漫画での「悪い面を描写する」っていうのは内面の話であって、ヒロインがゲロ吐いたり主人公がウンコする場面を映したりキャラが痔になったりマヨネーズまみれになったりしないでしょ。いや別にしなくていいんだけど、銀魂はかぶき町で「生きている」人たちの漫画だから、そういう間抜けな場面がわざわざ描かれていることで、漫画の中であっても彼らがリアルな人間と地続きの存在だという説得力になっている。あるキャラがカッコいいシーンを見せたと思えば次のページではもう誰かからのかかと落としで地面にめり込んだりしているし、真面目キャラでもクソ真面目にパトリオット工場とかやっちゃったりする。高杉レベルのシリアス枠はそこまでぶっ壊すことはしないけどヤクルコ大好き話とか銀時とのレベルの低い口喧嘩とかして、完全にとはいかないまでもなるべく平等に全キャラを地に落とすシーンを作っている。そんなのやろうと思ってもここまで徹底することはなかなかできることではないと思う。この漫画は「無様に這いつくばってでも生き続けてやる」的なことを話の結論にすることが多いんだけど、そんなありきたりなセリフでも数々の積み重ねがあるおかげで「無様」の説得力が違う。銀魂の場合は本当に文字通りの醜態というか、這いつくばるだけでは飽き足らず身体から出せる汁は全部出すとかそんなレベルだから……。

 空知先生が20巻ぐらいで読者から言われた「銀魂がどこに向かっているかわかりません。テーマのようなものはあるんですか?」という質問に「今のところは僕にもわかりませんが、完結した後で『ああこんな話だったんだな』と思ってもらえるんじゃないでしょうか」と返していたのだけど、最後まで読んでみて私は「何もかも失った銀さんがもう一度自分の居場所を得る話」だと思ったかな。こう書くと単純に聞こえるけど、銀さんがいろんな人と関わって背負って背負われてきた積み重ねを75巻分読者も見ているから、彼らを守りたいと思う銀さんの気持ちを言葉以上に実感として理解することができる。そういう気持ちをもう一度抱かせてくれる人々に出会えたことにどれだけ銀さんが救われたのかがわかる。

 しかしつくづく思うのは、「もう二度と背負うまい、背負わせるまいと思っていたはずなのにいつのまにか背負っている」と言うけど、ただ流されるまま生きてぼうっと突っ立っているだけではここまで強固な絆は生まれたりしないということ。銀さんの周りに彼らのような一本芯の通った人々が集まったのは、紛れもなく銀さん自身が彼らの大切なものを守るために行動してきたから。離すまいと手を伸ばし続けてきたからこそ、その手を握り返してくれる人たちと繋がってこられたんだと思う。

 そうしてみんなの大切なものを護り続けてきた銀さんが最後に自分自身の願いを叶えに行くという最終章の展開には感極まって涙が止まらなかったし何度読み返しても毎回泣いてしまう。その願いが松陽先生を解放することなのにも泣いたし、高杉くんを失いたくないという気持ちをずっと抱いていることにも泣いたし、それは俺のわがままだからとみんなを置いて行ったことにも泣いたし、最後に松陽へかけた言葉が「俺、こいつらと万事屋やってんだ」なことに銀魂の全てが詰まっていて泣いた。誇張でなく目の前が全く見えなくなるくらい泣いた。松陽が「侍」の在り方を教えてくれたおかげで今の銀さんがあるのだから、そんな相手にかける言葉として「俺は元気でやってるよ」以上のものはない。あのシーンを読んだ瞬間、銀魂を好きでいて本当に良かったと心から思った。

 

 好きなキャラクターとシーンの話

・沖田くん

 中学生の頃から沖田くんがずっと好きだ。昔はドSをカッコいいと思っていたのと最強厨だった(今もだけど)のと顔面が好き(今もだけど)という理由が大きかったが、今は違う見方からも見られるようになって、さらに彼を好きな理由が増えている。

 一番好きなところは、人を斬ることに快感を覚えるタイプで一歩間違えれば鬼になってしまえる素質を秘めているのに、ミツバさんや近藤さんや土方さんのおかげで奇跡的に警察をやれているというところ。『将軍暗殺編』で姫様を守る姿が最高にカッコよかったし、人斬りの魂が巡り巡って弱いものを守るために刀を振るうことになっているという運命のいたずら感がたまらない。それと『さらば真選組編』で真選組が解散させられた後も頑なに制服を着続けていたところは健気すぎて震えた。志というよりは近藤さんのために剣を取っていた沖田くんにとって、真選組でなくなるということは自分の存在意義がなくなるということと同義なんだよね(一応自分なりに護るべきものの基準をもってはいるんだけど)。こういうところを見ると「Sだからこそ打たれ弱いの!」の意味がじわじわとわかってくる気がする。

 土方さんに対する複雑怪奇な愛情ぶりも大好きなところ。まあミツバさん回の「大事なもんのなかに土方も入っちまってる」という言葉でもう答えは出ているんだけど。でも気に入らないというのも間違いなく本心で、その中には大好きな姉上を取られて悔しいという気持ちもあるし、何で姉上の気持ちを受け入れないんだという苛立ちもあるし、さらには2人がくっつかなくてほんの少しホッとしている自分への苛立ちもあると思うんだよね。あとは単純に人間としての器で勝てないとも感じているかもしれない。土方さんの正しさを理解しているからこそ、その正しさにムカついている。監禁騒動の回の殊勝な言葉の数々は、演技とは言っていたもののほぼ本心だったんじゃないかと私は勘ぐっている。あとこれも推測だけど、本当に土方さんが副長を降りるなんてことになったら誰よりも落胆するのは沖田くんだと思う(『真選組動乱編』ではあんな感じだったけど妖刀の影響にどこまで勘付いてたのかは謎だし)。もし自分が副長になれたとしてもいい気分なのは一瞬だけで、すぐに以前の真選組が恋しくなるんじゃないか。

 しかし何より度肝を抜かれたのは、『さらば真選組編』で近藤さんの命が危ういという極限の状況の中「近藤さん助けるのも見捨てるのもアイツ(土方)と行く」と言い切ったシーン!あれはヤバかった……。今まで散々命を狙ってきたのにそんなの……反則じゃん……。憎まれ口を叩いていても近藤さんと真選組を思う気持ちは完全に一緒だとわかっているからこそできる発言。結局お前ら超仲良しじゃん……。

 あと銀さんと土方さんの入れ替わり回であっさりトシさん(中身銀さん)に懐いてたのがよかった。土方さんの「俺には全く懐かなかったのに」とかいう言葉のチョイスも何かかわいかったし。沖田くんと銀さんのゆる〜い仲良し関係が私はすごく好きなんだけど、沖田くんにとっての銀さんは土方さんと一部似てはいるものの、それ以外はちゃらんぽらんすぎて全く似てないという存在なので、いつも土方さんに抱いている「こいつには負けられねえ」みたいな感情が湧かないから肩肘張らずに懐けるんだと思う。要は「ムカつかない土方」。でもムカつかない土方なんて土方じゃないから土方にそうなって欲しいわけじゃない、みたいな。銀さんも何だかんだ説教したがりな部分があるのに沖田くんに対してはあんまりしないのは、彼を叱るのは土方さんの役目だからという認識だからなのではないかと私は勝手に思っている。

 

・土方さん

 『バラガキ編』での姿が本っ当にカッコよくて、あれ以来私の中でこの人に対する憧れのような気持ちがデフォルトになってしまった気がする。自分のこととなると何にも言葉が浮かんでこないのに人のためとなったらあんなに丁寧で情に溢れた手紙を書いてくるなんて反則でしょうが……!

 土方さんの一番いいところは真選組を守りたいっていう気持ちに素直なところ。この漫画恒例のツンデレのくせに近藤さんへのまっすぐな想いは全然隠そうとしないのが良い。

 土方さんが銀さんに恩義を感じるのは今まで何度も何度も真選組の危機を救ってくれたからだと思うけど、銀さんから見て土方くんはどう見えてるのか?と考えてみた。おそらくだけど、初めて斬り合ったときの理由が「近藤さんの名誉=真選組を守るため」だったのが銀さんの琴線に触れたんじゃないのかなあ。土方さんに限った話ではないけど、銀さんは守りたいもののために剣を振るう奴には優しいから。自分が失ってしまった輝きだからこそ、それを未だに持ち続けている人が折られるのは見たくないという心理がはたらくのではないか。『さらば真選組編』のスナックすまいるで、副長としての責任にがんじがらめの土方さんをその想いごと守るために銀さんが自らその拳を受けるところ、あんなの見たら誰でも「超カッケェ……」ってなっちゃうよ。

 『さらば真選組編』は万事屋と真選組の絆をふんだんに見せつけてくる大好きな長編。土方さんがもう一度真選組として戦う決意をするとき銀さんが一緒に扉を開けてくれたことにも燃えたし、敵の船に突入するときに土方さんが足を踏み出した隣から銀さんが現れる演出には鳥肌が立ったし、そのとき土方さんが放った「俺はようやく真選組になれたよ」という言葉への感動は尋常じゃなかった。土方さんが守りたいのは真選組の居場所でもあり万事屋の居場所でもあるなんてことを突きつけられたらもう……胸がいっぱいで何も言えねえ……。

 土方さんも沖田くんに負けず劣らず近藤さんを己の存在の支えにしているから、近藤さんが死んでしまったかのように見えたとき何もかもが失われたような気持ちになって足が止まってしまったところに、銀さんが「戦ェェェ真選組ィィィ!」と発破をかけるのもものすごく良かった。近藤さんが喪われても動けるのは万事屋が部外者だからで、でもただの部外者でないからこそそういう言葉を届けられる。そんで近藤さんが死んでいなかったとわかったときの土方さんの顔!空知先生表情に感情込めるの上手すぎだろ……。

 

・神威くん

 個人への好きというより『洛陽決戦編』のラストの流れが好きすぎてそれ込みの好感度かな(そこでの阿伏兎の行動も含めて)。

 彼が最強にこだわっていたのは単に親父を超えるために見えて、実のところあのとき親父をねじ伏せてでもお母さんを連れ出せなかった己の弱さ(たとえそれがお母さんの意志に反するものでも)や、お母さんが弱っていくのに見ていることしかできなかった己の無力感を打ち払うためでいいのかな? 本当は傷ついているのに傷ついていないふりをして、あらゆるものへの執着を捨て去ってどんな喪失にも傷つかない心をもてるようになれば最強になれると信じたということ?そりゃあ銀魂における「強さ」とは真逆の理屈だわ。それを叩っ斬って「最後までお母さんの死から逃げなかった神楽の方が強い」という結論に行くのがめちゃくちゃ銀魂らしい。

 私は「全てを捨ててしまいたいと投げやりになった人が最後まで捨てられなかった一欠片の想い」が昔から好きなんだけど、『洛陽決戦編』はこのテーマど真ん中に切り込んで来てくれたところがめちゃくちゃ好き。極限の状態の中で生まれた一瞬の迷い、どれだけ言葉や態度で取り繕おうとその「迷った」という事実だけが本当の気持ちを映し出している。自分の本心を正しく理解することは本当はすごく難しいことなのかもしれないと私は日頃から思っているから、こういう風に無意識の現象が先に発生して「ああ、自分ってこう思っていたんだ」と気づく展開が何よりも好き。

 心がとっくに離れているのに家族家族と表面上の体裁だけを整えたがるのは好きではないけど、神威くんの心には家族への想いがちゃんとあったってことだから、彼が強がりを捨てて自分の怖れを認める勇気をもてて本当に良かった。

 それだけでも十分良い話なのに、さらに好きな部分は阿伏兎が「たとえ空っぽでもあんたは俺たちの誇りだった」というシーンね。神威くんあなた全然空っぽなんかじゃないじゃん……!めちゃくちゃ愛されてるじゃん……!阿伏兎が腕もがれるまでされてるのに、文句言うだけでずっと付いてきてくれてたのってそういうことかあ〜と納得。最強に向かってひた走るという夢を見せてくれたからかあ〜。家族の話題には一切干渉してこなかった阿伏兎が、神威くんの夜兎としての誇りが損なわれそうになった途端に割り込んでくるのがものすごく良い。神威くんは家族からは逃げてたかもしれないけど、新しい関係をちゃんと築けている時点でもう十分居場所はできちゃってるじゃないか。『洛陽決戦編』は「兄の自分も海賊の自分もどっちも本当の自分」という結論までがあまりにも美しくて……良すぎる。

 しかし今更だけど神楽ちゃんにとっての万事屋がもうひとつの家族だということがもはや誰にとっても共通認識になっているのがめちゃくちゃいい。それも露骨に銀さんが父親で新八が兄とかではなく、ただただ家族っていうのが本当にいい。新八と神楽ちゃんの間に優劣がなくて運命共同体って感じなのもしみじみと良い。

 

・高杉くん

 銀魂を語る上で絶対に外せない存在。これも彼個人への好きというよりは銀さんとの関係性があまりに良すぎるせい。ラスボス枠でキャラを壊せないから銀さんとは長いことニアミス以上のことは起こらなかったんだけど、『将軍暗殺編』から最終回まで怒涛の絆エピソードを叩きつけられたせいで私はもはや息もできないくらいだった。「俺はまだ破門されてなかったんだな」のシーンを初めて見たときは泣きすぎて大変だったもの。高杉くんの失った左目に最後に映したのが銀さんの泣き顔で!?その光景がずっと頭から離れなくて!?互いに自分を切るよりももっと痛い相手を斬ることで先生の仇を取ろうとしていて!?銀さんが「この世でこいつの気持ちを誰よりも知っているのがこの俺」「こいつを斬るのも護るのもこの俺」って言って!?「俺にはお前が、お前には俺がいる」ってもう男2人としての究極の答えがここにあるんだけど……。

 しかも高杉が銀時を斬る理由は何も銀時が憎いからではなくてむしろその逆、銀時に先生を斬るなんてことを選択させてしまった己へのどうしようもない憤りだったなんて……。実際に先生の命を絶ったのは銀時だけど、そうさせたのは自分が弱かったせいだと。自分たちなんかを護ることを「選ばせてしまった」と高杉はずっと思い続けてきたのか……。そりゃそんな銀時を恨めるわけがないじゃないか。「なぜ俺たちを選んだ」と問いながらも銀時がそうする理由なんて手に取るようにわかるから、責めたい気持ちと責められない気持ちとの板挟みでただ悲しみと怒りと無力感だけが暴れ狂っている状態だったんだ。「お前一人なら先生と共に逃げられたはずだろう」という言葉にどれだけ銀時を買っていたのかが現れているもの。

 2人にとって互いを斬るということはその死までもまるごと背負うということで、「お前を斬った」という罪も含めて全部俺が請け負うからお前は楽になれという意味でもあったと私は思う。憎み合うどころかお互いが大切でしかたないくせに、相手の存在そのものが過去の無力の象徴でもあるから今まで通りの仲間ではいられない、だったらせめて自分の手で斬ることが相手にしてやれる精一杯のことだと思っていたんじゃないか。

 銀魂は2つの勢力が争ってると思ったらもっと大きくて外道な第三勢力が漁夫の利を狙ってきて結果的に最初の2つが共闘する展開が多いから「またそれかい!」と思うこともあったんだけど、一橋公が鬼兵隊を見捨ててくれたことには「本当にありがとう……」と思ってしまった。ぶっちゃけ銀さんと高杉くんが共闘するにはそれしかないからね。数ページとはいえ攘夷四天王の共闘も見られたし、虚との総力戦では地上と宇宙で別れて戦っていたので2人の立場を考えたらこれ以上を望むのは贅沢なのかなと考えていたら最終章でまさかの高杉くんの方から共闘の誘いがあって、あまりに私の望んだ光景すぎて夢見てんのかな?と思ったくらい。憎くて別れたのではないからこそ「ただ、救いに行こうぜ」という単純な言葉が高杉の口から聞ける瞬間をもしかしたら銀さんもずっと待ち望んでいたのではないか。高杉と対峙するのではなく、同じ方向を向いてもう一度共に歩けるという瞬間を。

 それでも高杉くんは事あるごとに銀さんに向かって「お前のあるべき場所はここじゃねえ」みたいなことを言ってくるんだけど、それってつまり銀時が新しい仲間たちと幸せに暮らせることを望んでいるって意味だからね。もう銀時に辛いことは背負わせたくないって言ってるのと同じだから。この漫画ホントにツンデレばっかりだな。それに対する銀さんの「取り戻さなきゃならねえもんなんてもう何もねえよ」という返しに万感の想いが込められていて、もうウワアア〜〜〜!としか言えない。サクラミツツキで言う「欠けた月の半分」って銀さんにとっては高杉くんだったんじゃないのかな。その欠乏を埋められた銀さんはもう……無敵よ。高杉くんが敵を葬るために自分ごとアルタナの渦に飲まれるのを阻止した後の銀さんのまっすぐな目を見たら、「本気で"全部"を守る気なんだな」とわかってしまった。ただ銀さんもそこまでやっておきながら「お前が大事なんだ」とまでは明言できないツンデレだから、「今の仲間」である新八と神楽がたどり着いたのを見届けた高杉くんは本当に満足そうな顔をしながら1人で行ってしまうんだもの。銀さんの守りたい世界は高杉くんがいる所も含めての世界なんだってちゃんと伝わってた!?まあ伝わってたとしても行ってしまうんだろうけどね!?

 しかし虚に変わった高杉を斬る直前に、痛みを堪えるような銀さんの口元を映すのズルすぎるだろォ!?互いを斬るのが一番痛えって言ってんだからそりゃ辛いだろう悲しいだろう……やりたくないだろう……それでも互いに信じるもののため斬らなきゃならねえ、ってもうどんだけ読者を泣かせれば気がすむのかな!?やっぱ空知先生ってすごすぎる……。高杉の左目だけでは飽き足らず右目まで銀時のツラを焼き付けて終わるってそんな……そんなの……ありがとうって言いたい気持ちと言いたくない気持ちで引き裂かれそうになるわ!銀さんが泣きたいほど辛いくせに頑なにそれを気取らせまいとしたのも、高杉が「シケた面してんなよ」と言ったのも全部お互いのためだし……!もうホントお前らというやつは……!