感想置き場

小説・ゲーム・稀に映画の感想置き場。ミステリーとBLとアサシンクリードが好き。

『FINAL FANTASY VII REMAKE』感想

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 私は生粋のテイルズ育ちで、日本のRPGとしてはおそらくその一段階上の知名度であろうドラクエやらFFには一切触れてこなかった人間なんだけど(主にキャラデザがピンと来ないという理由で)、好きなゲーム実況者さんがプレイしている動画を見ていたら自分でもやりたくなってしまった。一応いつか自分でもやる可能性があるゲームの動画は見ないようにしてるんだけど、これに関しては本当に興味の射程外だったから初見の衝撃を逃してしまったのは残念だけど仕方がない。それに最近はネタバレを許せない気持ちよりも、期待に叶うだけの物が確実に待っているという保証が欲しいという気持ちが強くなってきているから、知識が先に来て後から体験で補強するというような遊び方もアリなのかなと思うようになった。

 それからこのリメイクはどうやら原作とは異なるストーリー展開に進むような匂わせをしているんだけど、テイルズではその手の新展開を入れたことで元作品の魅力を担っていた重大な部分を捨てるような惨状になることが多くて辟易していたのでFFはその辺りをどう料理してくるのかという興味があった。もし仮にファンから見て改悪と呼べるようなことになったとしても原作に思入れのない私ならノーダメージなのではないかと考えたのもある。

 先があまりに気になったので原作のプレイ動画も見てしまったのだけど、PSのグラフィックと比べると現行機のクオリティはまさに天と地ほどの差があるので「このシーンがリメイクだとどうなるのかめちゃくちゃ見たい」という気持ちがふつふつと湧いてきて、むしろこの衝動が購入に踏み切る決定打になったと言ってもいい。「この時のクラウドはどんな表情なんだろう?」とか「どんな声色でこれを言うんだろう?」とか「他の都市のグラフィックは?」とかが気になってしょうがない。

 それからティファとエアリスだけでなくバレットともデートイベントがあると知ったのがトドメになったね。「クラウドの女装イベントにあれだけ本気だったなら……もしかしてこれもちゃんとやってくれるんじゃないか!?」という期待を抱かずにはいられない。いや個人的には2人の間にそういう感情は発生しないだろと思うけど、現代ゲームなら恋愛イベントだけでなく同性の友達と気兼ねなく遊ぶのも同じくらいイイと言ってくれよという願望がある。まあ日本のゲームにその手の期待をするのは8割くらい見えている地雷なんだけど……。

 

 ここからはゲーム本編の感想

 このゲームのいいところはたくさんあるけど私が一番推せると思うのはやっぱりグラフィックかなあ。特に施設内とか街並みのクオリティが信じられないほど高い。古びた金属の質感がリアルすぎるし、あらゆる物への光の当たり方の再現度がす〜〜ごい。後はキャラクターのモデリングへの気合の入り方が尋常ではなくて、主要キャラクターに100年に一度の超絶美形しかいない。バレットとかビッグスとか非イケメンみたいに言われてるけどクラウドたちが飛び抜けてるだけでそれ以外もほぼハリウッドスターなのよ。まあ一人二人ならともかくあまりに全員が美麗すぎると「そうはならんやろ」と思ってしまって若干引いちゃうところがあるけど……。

 システム面を一言で言うなら、す〜〜ごくプレイヤーに対して親切なゲーム。まさに至れり尽くせりという感じ。チュートリアルも丁寧だしプレイヤーにとって何が快適なのかをしっかり考えて作られている。こんなに優しくしていただいてよろしいんですか!?オートセーブと任意セーブが両方できることに始まり、ボス戦の前にHPMP全回復+買い物スポットを必ず置いてくれていることや、「音を立てずに家を出る」とか「ポンプを2人で操作する」などのミニゲームも3回ほど失敗するほどクリアしやすくしてくれるという風に細かい気遣いが行き届いている。クエストを達成すると依頼主まで瞬時に飛ばしてくれたり、L1長押しで地下通路から地上に一瞬で帰らせてくれることにはかなり感動した。最近アサクリの旧作ばっかりやってたからわからないけど今のゲームってみんなこうなの? ただサムルートとマムルートの差分を回収したいのにチャプターセレクトするとまさかの陥没道路からなのは「マジかこいつ」と思った。結果を見るのに闘技場イベを挟まなきゃならないところも「マジかこいつ」だった。

 後は戦闘がとにかく面白い!私は戦闘苦手なんで当たり前のようにEasyなんだけど、ガチャガチャやっているだけでも楽しくてちゃんと理解できるともっと楽しい。楽に勝てる条件が敵ごとに細かく設定されていて、チャンスをしっかりモノにできたときの爽快感が大きい。でもEasyだと流石にサッサと終わりすぎるかなーと調子に乗ってNormalにしてみたら、一度に考えることが多くてあたふたしてる間にダメージ受けまくり死にまくりで全滅はなんとか免れるけど常に満身創痍状態に陥ることになり、泣く泣くEasyにとんぼ返りした。ATBゲージが無いとアイテムすら使えないので逃げ回っているだけでは追い詰められるばかりなのが難しい。でもそんなゲーム下手人間のために、アクション自動でコマンドだけ選べばいいというClassicモードまで搭載する圧倒的親切。こんなに優しくしていただいてよろしいんですか!?

 

 次にストーリーの話をすると、中盤ぐらいまではアバランチの作戦にクラウドが付いていっている状態だから、主人公とは言うものの微妙に当事者ではないような雰囲気があった。星の命がウンタラとかバレットが度々熱くなってるけどクラウドさんは金がもらえればそれでいいからね。まあ星の命が終わるとか言われてもあんまり想像できないというか我が事としては捉えにくいから、それよりも日々の生活の方が大事と思ってしまうのはわかる。電車の中のシーンで、神羅の社員とはいえ一般人に執拗に絡んで脅す右腕ガトリングでグラサンの男とかいう絵面があまりに悪くて苦笑いするしかなかった。バレットたちもたまに「街より星だろ」とか「犠牲は仕方ない」とか言うけど、それでも自分たちの家族や仲間がその犠牲に含まれていたら憤慨するんだから神羅もそういう感覚でやっているんだろうなと思う。ただバレットが「お前らの不安や悩みは全部俺が背負ってやる」と宣言するところは素直にカッコいいと思った。

 最初は完全なる他人だったクラウドがみんなと共に死線を潜り抜けることでだんだんと仲間としての意識を目覚めさせていくまでの描写が細かくていい。最近のゲームはパーティトップ以外のキャラクターも一緒に歩いてくれて頻繁におしゃべりしてくれるから、困難を共に乗り越えた仲間という説得力が増し増しになっている。

 クラウドはソルジャー自慢をちょいちょい挟んできて基本的にスカしてる態度なんだけど、単に適切な接し方がわからないだけで本当は心優しい奴だとわかる描写が随所に出てくるのでどんどん彼が可愛く見えてくる。「いくつだ?」と聞かれて歳ではなく「クラスファーストだ」とドヤ顔で言い切るシーンには爆笑した。強くお願いされたら断れないところもいい。ハイタッチを嫌ってるのではなくわかってない?っぽくてだんだんと出来るようになっていくのが良すぎる。

 あと外せないのはエアリスとティファに関してか。私はエアリスの見た目は好きだけどあの接続詞のない話し方が結構苦手。なんかスタッフが言葉を覚えたての姪の話し方を参考にしたとか聞いたけど、エアリスの歳は10代後半から20代前半だろうに女児の話し方採用すな。アホに見える。彼女が列車墓場のゴースト騒ぎの時、敵対的ではなさそうとはいえ縁もゆかりもないゴーストに親身になりすぎていて「のんきやな〜〜」とか思ってしまった。この手の博愛キャラって苦手なんだよなあ……。それに加えてストーリー後半になるとパーティー内でエアリスしか知らないことが多すぎるせいで、発する言葉の8割ぐらいが思わせぶりの何を言いたいのかわからないものばかりなことに正直イラついた。暗くなりがちなクラウドやティファを明るく元気づけられるのはいいキャラしてると思うけど……。

 清廉潔白な人よりも内心に弱さを抱えている人の方が私は好き。そういう意味ではティファが予想以上に可愛く見えた。肉体的にはそこらの人より圧倒的にタフだけど精神面では結構ネガティブっていうキャラ付けがいい。戦う時の「邪魔だ!」がありえないほどカッコいいし。バレットとのやり取りも気心の知れた間柄という感じでよかった。内臓入ってんのかな?ってくらい腹が凹んでるのは見るたびにワ〜オと思うし、筋肉ついてるとはいえ腕も細い(それはクラウドもか?)のはやっぱり"ヒロイン"だからなんだろうな〜とか思ってしまう。

 そういう個人的な好みを差っ引いても、クラウドさんがティファを大事に思っているオーラを事あるごとに出してくるから、この2人をくっつけてあげたいという気持ちが湧いてきてしまう。クラウドさん、ティファに対する声だけが他に比べて明らかに優しいもの。ティファが危険なときは一瞬も迷わずにサッと助けて(ついでにバレットも)「大丈夫か?」と言ってしまえるところがあまりにカッコよくて失神するレベル。

 神羅ビル脱出までの流れはほとんど文句という文句が浮かばないくらい楽しかったんだけど、録画禁止区域に入ってから以降の展開にはあんまりノレなかったというか、「未来は自分たちで切り開く!」みたいなセリフにもう食傷すぎて「なんでRPGって毎度毎度こういう感じになってしまうん?」と若干白けてしまった。大枠で見たら全部似たように見えるゲームタイトルたちにも中身にはそれぞれの個性があるのに、なんで終わり方は大抵どこかで見たような感じになってしまうのかね?

 運命の壁を超える動機も、クラウドは本能的?にセフィロスを打ち負かしたいという衝動がありそうだけど、バレットもティファもほぼエアリスに言われるがまま流れで来たみたいな感じだったし……(というか未来云々言ってるのがほぼエアリスを通してしかわからない情報だから)。

    しかも運命が変わった結果、原作では死ぬことになった人たちが軒並み生存する(最後のムービーを適当に見ちゃったから気づかなかったけど、他の人の感想を見るにザックスが生存したのは別の世界線?だったっぽい)というのはなんだかな〜〜。個人的に「奇跡が起こって全員生存みんな仲良しハッピーエンド!良かったね〜」的な展開はあんまり好きではないから……。精一杯生きた結果死ぬのはそんなに悪いことかな?好きなキャラが死ぬことにショックを受けるのはあくまでファンの視点であって、お話を作る側の人はストーリー上必要だと思ったから死ぬことにしたんじゃないの?それを覆して尚それより面白くする自信があるの?と疑いを抱いてしまう。

    それとセフィロスクラウド個人に対して何かアドバイスをするような言葉をかけてくるから、ひょっとして今後共闘する展開とかもあり得るのかなあ?と気になった。私は所詮動画で見た程度の知識しかないけど、クラウドに対して「お前を失いたくない」とかそんなこと言うキャラだっけ?「星の真の敵はセフィロス」ってエアリスが言うけど、セフィロスの方も運命の壁を壊したがっているようなそぶりを見せるから敵対する理由がわからなくなる。星を生存させるためならどんな手段でも使う(多くの人間の人生をぶっ壊すことになっても)、みたいな感じなのかな?セフィロスも思わせぶり2号だからほぼ匂わせしか喋らないし。

    もし本当にこの先の展開が原作と全く違うものになるのなら、「あのシーンが今のグラフィックでどんな演出になるか見たい」という私の購入動機は満たされない可能性がある気がしてきた。まあセフィロスの言う通り本当にこの先はわからないのでほどほどに期待しながら待とうと思う。

『アサシンクリード4 ブラックフラッグ』感想

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 ハァ~~終わっちまったなあ!アサシンクリードってやっぱり……いいゲームだな……。流石にここまで短期間に連続でやると飽きが来る部分もあるけど、最後にスタッフロールが流れたときに胸がいっぱいになれるともう細かいこととかどうでもよくなってくる。

 特に海戦は既にローグでまあまあやってしまっていたのもあって飽きが来るのも早かったんだけど、ストーリーを終わらせるだけなら最上級外殻の設計図は要らない程度の難易度調整で本当に助かった。船乗りの歌が上手すぎて心地良すぎるから船旅自体はいつものびのびとした気分で出来たし。シェイがわざわざ海戦をする理由って正直無かったと思うけど、エドワードはそれが生業だから没入感もローグより大きかった。

 その一方でアサシンになったのがゲーム中でもかなり後半だったからか、アサシンとしてのミッションは尾行!尾行!尾行!の嵐であまり面白味はなかったかもしれない。まず街に長居することがないからパルクールの出番がほとんど無かったし。

 

・ストーリーの話

 エドワードはヘイザムにもコナーにも全く似ていない荒くれ者で、やっぱり人格を作るのは血筋より育ち方の面が大きいよな~と思った(モーションが同じところが多いのは制作のリソース上の都合だと思う)。

 彼の行動原理の9割は金のためなので非常にわかりやすい。でもただ豪遊できればいいのではなく、すべては愛するキャロラインに良い暮らしをさせてやりたいからというところが憎めないポイント。女に対しては全体的に妙に優しいし。しかし一獲千金でどうにかしようと思っているところとか、2年経ったら帰るという約束をすっぽかしてもまだ妻をここに呼べるかもとか淡い期待を抱いている一途なところがまあ……言いにくいけど「夢見てんな~」ってなるよね。キャロラインはそんなのいらないって言ってるのにまだ「お前のためだ」と譲らないから、そりゃあ別居にもなりますわ。彼女も愛していないわけではないのにこの……すれ違いっぷりね。ヘイザムは父の素質が無かったけどエドは夫の素質が無かったね……。帰郷後は逆に父の才能に芽生えたのかもしれないな。 

 彼、ストーリーの始めからまさかの追い剥ぎする側ですからね(殺る気になったのはさすがに向こうが殺意を向けてきてからだったから正当防衛?なんだけど)。一方でアサシンとしての教育を一切受けていないのにアドリブでアサシンのふりをやり切るという規格外の才能の持ち主。<観測所>というトンデモパワーの存在を知っても自分が利用しようとか一切考えず「金になるぞ!」まっしぐらなのでいっそ清々しい。嘘がばれてとっ捕まった後もその船を奪って自分の物にしてしまうほどのタフさ。コツコツ金をためて正規法で買うよりもこっちの方が遥かに手っ取り早いもんな!

 奪いたいときに奪って飲みたいときに飲んで好きなように面白おかしく暮らせればいいというナッソーの理想も、大国イギリスの圧倒的武力の前では泡のように消えてしまうものでしかないというのがやるせないね。というかあれだけ商船を好き勝手沈めてりゃあね……。そりゃ取り締まられますわ。”理想郷”も結局人間社会からは逃れられないという……。ホーニゴールドなんかは時勢を読んだ結果イギリスに付いた方がいいと踏んで裏切り者と化してしまったわけだけど、正直それが英断なのはわかるというか、歯向かったところで絞首刑になる未来しかないならそういう奴も出てくるよなあと思って、私はあんまり憎む気持ちにもなれなかったなあ。サッチもヴェインもラカムもメアリーもその通りに無残に死んでいったし……。散々奪って殺しまくって置きながら自分だけ穏やかな死に方を求めるのは図々しいのもわかるし、思いっきり生きた結果がそれなら仕方ないと思えるのが理想なんだろうけど、実際の惨たらしい死に直面してなおそんな風に吹っ切れるかはまた別の話だよ。サッチは最後に戦って死ねたから本望かもしれないけど、それでも「これからは静かな航海をしたい」と心変わりを語った直後だったから、「あれで本当によかったのか?」とどうしても思ってしまうよ。でもナッソーをほとんど見捨てた形のサッチに対して、エドワードは怒るでもなくただただ残念だという態度だったことに驚いた。「好き勝手生きる」がモットーである以上、去る者に必死になって追いすがろうとは思えなかったのかな。ホーニゴールドはエドワード自身が始末したわけだけど、それはイギリスに仲間たちを売ったからだしちゃっかりテンプル騎士になってやがったせいだからね。裏切りに烈火のごとく怒るのは仲間として信頼していたことの裏返しだと思う。実際私、エドが狂ってしまったヴェインをぶちのめしただけで殺していなかったことに相当驚いたもの。海賊なんて危険な生活をしていたら拠り所になるのなんて仲間くらいだろうから、それを根こそぎ失ってしまったら何のために戦っていたのか見失うのも仕方がない。

 しかしナッソーの代表者が総督に呼びつけられたときにエドワードの名前だけ呼ばれなかったのはなんで!?やっぱ観測所観測所ばっかり言って変わったやつだと思われてたから!?それか影響力のある黒髭たちと親しくしていても本人が統治に一切興味が無かったから、立場としては大したことなかったのかな。観測所にこだわり続けたせいでアドたち船員の心も離れていたみたいな描写が多くあるし。というかアド!いくら呆れていても置いてくって何!?そんなに嫌いだった!?と思ってネットで調べたら「ロバーツの手下に襲われてやむなく」みたいなことが書いてあってなるほどそういうことなら……となったけど、それならそうと言えー!「置いて行ってゴメン」ぐらい言えー!何を爽やかに去って行ってんだ!

 アドには捨てられるわロバーツには売られるわ監獄にはぶち込まれるわ一番信頼していたと言っていいメアリーも失うわで、ホーニゴールドが死に際に残した言葉「このままだとお前は孤独になる」が実現してしまって、結局どんなに財宝を手に入れてもそれを分かち合う人がいなければ意味がないとエドワードは気づいたんじゃないかなあ。泥酔した彼が見た、おびただしい数の屍が浮いている海の絵面!。あれだけ戦って戦って得た物がこれですか?という説得力が尋常じゃなかった。共に過ごした仲間たちがみんないなくなって打ちひしがれているアンとエドワードが寄り添うシーンはすごくよかった。アサシンたちという頼もしい仲間を得たのはよかったけど、愛した海賊たちと生きた記憶と喪失の悲しみはこの2人にしかわからないことだから。余談だけどこの時のアンは目の保養要員とか”俺の女”枠ではなくて人格のあるただの「海賊仲間」だったことが私にとってはすごく嬉しかった。こういうのが多いから私は海外ゲーが好きや。

 このゲーム何といってもエピローグが最高でさあ……アンの歌……あんなんダメだよ……泣いちゃうよ……。もうここにいない仲間たちの幻影を見せながら「さらば愛しき仲間たち」て……。しかもその歌に載せてエドが娘さんのために花を摘むシーン!あのクソ雑荒くれおじさんが!娘さんと上手くやれなかったらどうしようとソワソワしている姿を見せられたらもう!滂沱の涙よ!母と自分をずっとほったらかして好き勝手やってた親父が今更父親面してくるのはジェニー的にはどうなんだと思うけどもう頑張れしか言えない。

 今作はアサシンもテンプル騎士も賢者もほぼおまけレベルの関わり方だったけど、ストーリー上しっかりと要点にはなっていて「アサクリらしくはないけどアサクリ」という不思議な塩梅だったな。それもたぶん4まで続いてきたからこそ「たまにはこういうのも良いよね!」となれるんだろうな。アサクリ初心者に4を薦める人は多いけど、いきなり4からだったらたぶんこうは思えないよ。まあゲーム的面白さを求めている人に1からやれと言うのも酷な話だけど。

 いや~~いいゲームだったなあ。

『アサシンクリード ローグ リマスター』感想

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    3をやったらアキレスとヘイザムの全盛期についてもっと知りたくなったから、4を飛ばしてローグをやってみたわけだけど、う〜〜〜〜~~~ん、正直言って微妙!UIもクエストの導線も確実に親切になっていて遊びやすくはなっていたんだけど、やっぱストーリーが薄味すぎる。   

    主人公が教団から寝返ってアサシンキラーになるのが売りだったけど、リアムたちと暮らした頃のエピソードがほとんどないから感情移入しづらい。リアムとの付き合いがアサシンになる以前の子供の頃からという事実も、データベースの文章上でちょろっと言われるだけだし。プレイヤーがホームステッドで暮らしたのはコナーとしてだから、それを失う悲しみと言ってもニュアンスが違うんだよ。その代わりにテンプル騎士たちとのエピソードが豊富というわけでもないし。ヘイザムともうちょい仲間っぽいやりとりが見たかったな〜。

 

このアサシンの紋章が

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回転してテンプル騎士団の紋章に変わる演出には痺れた

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ヘイザムが舟に乗ってくれるのは楽しかった

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    そもそもシェイが教団を捨てた理由は「先駆者の秘宝を抜き取れば大地震が起こることをアキレスは知っていてそうしたんだ」というものだったけど、ハイチの時点だと一度目だから地震との関連性にまだ半信半疑でも仕方なくないか?と思ってしまった。2回連続で地震が起こった後もまだ秘宝を求め続けるようならそりゃあおかしいと思うけど……。それだけでシェイがいきなりアサシン全否定に走るのは早合点すぎるというか、そこに至る前に「あのアキレスがそんなまさか……」みたいに悩むシーンがないと彼の感情の変化に着いていけないわ。もう一回話し合った方がいいんじゃない?という疑念が消えなかった。実際ラストシークエンスでのアキレスはシェイの考えを理解してくれていたし。でもリアムが、主張の正しさよりも自分たちを裏切ったかどうかしか見なかったことにはガッカリしたわ。頭がいい奴だと思ってたのに!頭が固いだけかよ!シェイとは幼馴染で親友かもしれないけど私は彼を殺したことでむしろせいせいしてしまったわ。

    しかし教団に対して何の疑いを持っていない頃のシェイはテンプル騎士を犬呼ばわりするぐらい見下していたのに、今度は自分がその忠犬になるなんて変わり身が早すぎないか?と思ってしまうところがあった。一番最初に出会った騎士がジョージ・モンローさんという非の打ち所のない聖人だったせいもあるかもしれないけど。ヘイザムだって決して"良い人"ではないし、チャールズ・リーとか見てもなおソレを言えますか?みたいなことを思ってしまったね。「アサシンの迎撃」ミッションとかどう考えても秘宝に関係ない一般の任務まで邪魔するほど、シェイがアサシン全体を憎む理由にはあの決別は弱すぎたと思うし、それで今度は騎士団に全幅の信頼を置いてしまったら0か100でしかないじゃない。なんか納得できねえな〜という気持ちが最後まで晴れなかった。

    あとギャングの旗にアサシンマークが入っているってことの説明がなくて、街を荒廃させ市民の家に押し入って暴力を振るうことを教団が容認していることになるけどそれはいいの!?という疑念もあり続けたし、結局アサシンが毒ガスを市民に使うつもりだった疑惑はどうなったの!?とかいろいろ描写が足らなくて不完全燃焼なことばかりだったし。

 海戦にはそこまで興味ないと思っていたけどいざ始めてみると意外に楽しんでる自分がいたから、4も好き嫌いせずにやってみようかな。   

 

ファッションとインテリアのセンスは間違いなくテンプルの方が上

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何だかんだ騎士のレリックとか

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ジェームズ・ガンの十字架とかコンプするほどは遊んだんだけどね

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『アサシンクリード3 リマスター』感想

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 3は駄作という評価があちこちで聞こえてきていたからやるかどうかは迷ったんだけど、やっぱりまだ見ぬ土地でのパルクール欲はどうにも抑えらんないよ……!独立前の北アメリカに高い建物はあんまりないし目を見張るような美しさとかも特にないんだけど、もはやそういう問題じゃあないんだ。街の空気を肌で感じるというか溶け込むというか”世界”に自己が繋がっている感じがいいんだよね。というかヴァルハラの後だとボストンなんかもう大都会だし。むしろこのぐらいの文明レベルの方が落ち着くまである。個人的には色が多くて派手派手の街があんまり趣味じゃなくて、若干薄汚れたり色あせた建物の方が好きなんだよ。それに木の間を縦横無尽に飛び回るのもなかなか楽しい。

 

この休み方超好き

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    システム面に関してはUIがさらにわかりづらくなったとか、クエストの導線も前より不親切だとか、日本語音声の抑揚が不自然に感じるときが多いとか、カメラが向けたいところに向けられないことが多くてイラつくとか、弟子回りが揃うのが遅すぎる上に使いづらいとかいろいろ不満はある。でも私はストーリーにさえある程度満足できればそれでいいので結果的には十分に良い体験だったと思えた。

 

・ストーリーの話

 例の如く動画視聴済みだったせいでヘイザムお父さんの正体を事前に知っちゃってたのが我ながらホントもったいないわ~~。「な、なんだってぇ~~!?テンプル騎士団だったのかぁ~~!?」ってなりたかったなあ。と言ってもチャールズが出迎えの時に思いっきり「騎士団のために~」とか発言しちゃってたからバレバレだったけどね。これ英語だと教団と騎士団をあらわす単語が同じだからミスリードになっていたということをアサクリスレで聞いた気がする。ガバガバじゃねーの。

 しかしアサシンの元に生まれたら問答無用でアサシンにならなきゃいけない方がおかしいんだし、長い歴史の中で離反する人が出てくるのは当然だよね。プレイヤー的には知らない人間を殺す分には大して心が痛まないけど、一度仲間として触れ合ったエピソードのある人達を殺す側になる展開は悲壮感があって新鮮だった。

   しかし当たり前と言えば当たり前だけど、騎士たちは身内(ヘイザム)にはものすごく友好的なんだよね。共に世界を変革する資格があると認めた同志だから。そして身内以外の有象無象の人間には死ぬほど厳しい。コナー編になって初めて会ったチャールズ・リーたちの血も涙も無さにびっくりしちゃったもの。ヘイザム視点だとチャールズは真面目で忠誠心にあふれていて面倒見がいのある後輩ポジションだったのに!確かに思い返してみると、ドアを蹴破って侵入したり身分の低そうと見た人に高圧的だったりしたなあとかいろいろ合点が行った。

 ヘイザムおじさんはその点、効率の面からかもしれないけど先住民の奴隷化にも反対してたし、交渉のためとはいえ彼女らと対等に話していたから、必要のない殺害は好まないタイプに見えた(効率的だと思えば思えばガンガンする)。だからガジージーオたちのいる村を焼くように支持したのがヘイザムじゃないとわかったときはホッとしたけど、見方によってはそこが彼の厄介なところと言えなくもない。いちいちムカつくことを言ってくるしドン引きする要素があるんだけど、時々優しさのようなものを見せてくるから完全に憎むこともできないあの感じ。ガジージーオの独白にあったように、妻子に対する彼なりの愛情があったことは確かだと思うんだよね。その事実と「親父としての素質が無さすぎる」という事実は同時に存在できるというだけで。

 しかしテンプル騎士団内にもいろんな派閥があるとはいえ、チャールズたちは自分たちの基準に沿わない人たちを野蛮と切り捨てて「我々の正しき文明の光であなた方を導いてあげましょう」とかマジで大きなお世話すぎる。独立の後押しをしたのだって「愚か者に世界を牛耳られては困る」という理由だろうし。そう考えるとテンプル騎士団の理念そのものが植民地主義とほぼ同じだなあと思った。白人たちだって「我々はもっとも賢く優れた者たちなのだから世界を手中に収める権利がある」と思っていたわけでしょう。まあ”世界の真実”に気付いてしまった賢き方々から見たら「ただ生きている」人たちが愚かで無能で無意味に見えるでしょうね。でも私からしたら「お前らが”意味”と思っていることもお前らの中の”そういう設定”であって誰のやることにも”意味”なんか無いよ~。全部嘘だよ~。」みたいなことを言いたくなってしまうよ。テンプル騎士団の選民意識には鳥肌が立ちますわ。

 主人公交代以降は動画で見るのは止めていたから見ることすべてが新鮮でよかった。コナー編は「先住民の仲間たちのため」が主な動機になるんだけど、リンゴから接触してきたジュノーさんを精霊のお導きだと認識してしまうことに「絶対間違ってるよ!利用されてるよ!」といたたまれない気持ちだった。確かにテンプル騎士を阻止しないと村どころか世界を支配されてしまうから結果的に村も守ることには繋がるんだけど、「白人の侵略から村の人たちを守りたい」という限定的な願い以上の重荷を成り行きで背負わされているように思えてならなかった。ミネルヴァとかは結構真面目に人類の助けになりたいと思ってくれているけど、ジュノーはそんないいもんじゃないんだよ!それが判明するのが今作なんだけど(しかし今更だけど「お前らが神様と思ってるやつらは全部イス人だよ♪」ってされるとなかなかに夢がないな)。コナーが必死で頑張ったのに結局村のみんなは棲家を追われてしまって、完全に利用された形で終わってしまったのが悲しい。コナーが守りたかったのはみんなの生活を含めてだったのに、ジュノーにとっては土地さえ守れればそれでいいから人々のことなんて取るに足らないことなんだよな。「必要な代償だ。諦めろ。」とか平然と言ってのけてくるし。私はイス人がどれだけ人間に親身(?)になってくれてもイマイチ気を許せないというか「お前らの都合ですよね?」と思ってしまうところがある。エツィオもそうだったけど、自分で選んでいるように見えて実は大いなる力によって選ばされているだけなんだとか言われてしまうと悲しいよ。結局駒扱いかって。 コナーはイス人の願いと愛国派の願いとアサシン教団の願いを叶えてしまえたわけだけど、全部終わってから冷静に考えてみると村焼きの首謀者はワシントンだったしチャールズたちの目的は効率的に戦争を収めることだったわけだから、今回の騒動はコナー自身のためにはほとんどなっていなかったのでは?と思えてくる。白人たちの内ゲバを手助けしてやる義理は全くなかったわけだし…。教団の一員としては多くの人々のためになれてよかったと言うべきなんだろうけど……なんだかやりきれないな。

 まあ私は歴史の大きな流れに埋め込まれた個々の人生の中にどんな気持ちや思い出があったかということを見る方が好きだから別にいいんだけどさ。アサシン教団も、もちろんテンプル騎士団も結局個人の集合体だから、そこに生きて死んでいった人たちの個人的感情を無視してはいけないと思うんだよ。イス人の思惑とか人類の存続とかぶっちゃけそこまで興味がないわ。

    今作はウィリアムとデズモンド、ヘイザムとラドンハゲードン、アキレスとコナーら父子たちにスポットが当たる話だったね(もっと言えばイギリスとアメリカも親子関係のようなものだし)。このあたりの三者三様の描き方はすごく丁寧でよかった。

 ウィリアムのことはリベレーションまででちらほら出てきた情報だけで、「すべての原因を相手の心が弱いせいと決めつけて自分が悪かった可能性を一ミリも考えようとしないクソおじさん」すぎて超嫌いだった。でも現代パートで話しかけたときのウィリアムは、最初は取りつく島もない感じだったのに3回目あたりで急に謝ってきて本当にびっくりした。自分を省みるって選択肢が芽生えたんだ……!?どういう心境の変化!? ジェイコブのときもアルタイルのときもそうなんだけど、「自分が悪かった」とちゃんと言葉と態度に出して伝えるのは本当に勇気がいるし気高いことだよ。いざやろうとするとつい照れたり斜に構えたりして「でも」とか「だって」とか言ってしまいがちだけど。

 デズモンドの方もずっと強がっていたけど言葉の端々から"普通の家族"みたいに「愛している」と表明してほしかったという気持ちが現れていたから、今回それが叶って本当に良かった……。捕まったウィリアムを助けに行く展開で、親父がいつも通り皮肉を浴びせようとしたらデズが思いのほか素直だったから黙っちゃって静かにハグするのも良かった。私はデズが死ぬことは知っていたから「これが無事に終わったら家に帰っていいかな?」のシーンには泣きそうだった。これからだったのになあ……。ウィリアム達はデズを行かせたら死ぬことになるってわかっていたのかなあ?

    次はヘイザムとラドンハゲードンのことだけど、まさか2人の共闘展開を途中で挟んでくるとはね〜!こんな風な陣営間の腹の探り合い的展開は、世界は敵と味方だけで構成されているわけではないという感じがリアルで好き。村を脅かす悪党だと思っていたテンプル騎士たちが、実際は非効率なだけの戦争を最小限の犠牲で留めるために動いていたのだと判明したり(人道的な意味では決してないんだけど)、自由や平等を謳う"愛国派"だけが清廉潔白なわけではないと理解したりして、世界に対するラドンハゲードンの解像度が急激に上がっていく過程も面白い。

    ラドンハゲードンからヘイザムへの感情も複雑すぎて一言では表せないんだけど、子からすればそりゃ息子だって認めてもらえたら嬉しいし、「もしかしたらいがみ合わずに済むんじゃないか?」って期待はもってしまうよ(これはハートフルというより呪いのニュアンス)。でも一緒に行動してるときのヘイザムはネチネチネチネチうるさくてムカついた♪船に乗せてやってるときに「その程度の操船でよく船長などと名乗れたものだな!」とか言われた時は海に落としてやりたかった♪野営地偵察のときも、捕まったのはわざとかと思ったらわりと本気のミスだったくさいのも腹立つし、その後自分1人だけ先に逃げたのもムカつく♪でもガジージーオが亡くなったことを知って「聞いてすまない」とかしょげた顔してくるのが憎めなくて一層ムカつく♪

 

いつ決別するかヒヤヒヤしながらも二人が揃ってるとちょっと嬉しいのが複雑

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 コナーの祈りも空しく、結局自らの手でヘイザムを殺すことになってしまったんだけど、その最後のやり取りがすご~~くよかった。ヘイザムの「私は泣かん。過去を振り返りもせん。」って台詞も、息子に向ける最後の言葉が「さっさと殺すべきだった。」なのも本当に彼らしくてよかった。コナーの実力と精神性を最大限に評価してくれているからこその賛辞だとわかるから。散々好き勝手して今更後悔なんてされたらそっちの方が裏切りだよ。コナーに対してまったく情がなかったわけではなくて多少なりとも愛があったんたんだと知って、それを捨ててでも手に入れたいものがあるという彼の覚悟を見せられたらもうどんな言葉も無意味だと悟ってしまう。一つの信念をもって突き進める人も好きだけど、私はこんな風に心に揺らぎを抱えながらなんとか立っているような人が好きで、認めるのはものすごく癪なんだけど結果的にヘイザムをものすご~~く好きになってしまった。

 

ヘイザムの思い出としてアサシンの篭手を見せられてもう「ウワーーーーー」よ

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    アキレスとコナーの関係は一番健全な親子関係だったんじゃないかと思う。中盤ぐらいまではずっと喧嘩ばっかりしていたんだけど、まあ出会い方が出会い方だし(コナーの非常識・傍迷惑な押しかけっぷりが)、コナーとしても”精霊のお導き”で半強制的に収まったようなところがあるし、アキレスの方も露骨に愛を態度に出すような性格ではなかったから仕方ないね。でもアキレス爺は厳しい言葉を使いながらも最初から本気でコナーを心配している様子が見え隠れするから全く嫌な感じはしなかった。それに対してコナーの方は血気盛んすぎて後先考えずに暴走してしまう危うさがあるのは確か。まあ村という限定的なコミュニティの中では正直であればあるほど美徳だし、助け合いの精神で大抵のことはうまく収められるという価値観になるのもわかる。老人から言葉で聞かされても身をもって体験しなければ若者はなかなか納得できないものだしね。でも社会が大きくなればなるほど物事の周縁にいる人たちも増えて、そういう人たちにとっては「本当のこと」と「本当っぽい嘘」のどちらも大差はなくなっていって、真実が必ずしも良い事に繋がるとは限らないどころかもっと悪いことを引き寄せてしまうことすらある。人間社会が発展すればするほど新たな苦しみも増えるってなんなんだろうね。

    コナーはストーリー上で何度も何度も「英雄気取り」とか「理想を追いかけているだけの子供」とか言われたりするんだけど、みんながみんな「世界はそんなに甘くない」を唱え続ける世界なら、じゃあいつ誰がどうやって世界をよくしてくれるんだ?という気持ちにもなるから、私はコナーの言い分を聞いてなんとなくスッとした気持ちになったんだよ。時代が下るほど世界は複雑化して、ただ邪魔者を殺せばいいだけの単純な理屈は通用しなくなっていく中でアサシン教団はどうすべきか?という葛藤がアキレスとコナーの問答に現れているのがよかった。ヘイザムとの関わりで世界に対するコナーの見方が変化して2人が譲歩し合ってからは、互いに対する態度が柔らかくなって本当に良い親子関係を築けていたと思う。アキレスの諦めていた世界にコナーが希望をくれて、ホームステッドに仲間がどんどん増えて「帰る場所」になっていくんだなあと思ったら感慨深かった。だからアキレスが死んでしまったときは本当に悲しかったけど、それ以上に「ありがとう……」という気持ちの方が大きかった。それに何よりあの手紙!あれは反則でしょ!泣きそうとかでなく本当に泣いたわ。コナーに対する愛情に溢れている超いい手紙……。アキレスがコナーを助けたのと同じくらい、コナーの存在がアキレスの救いだったとわかるくだりは涙なしでは見られないよ……。実の父親との関係がああいう感じだっただけに、血のつながらないお父さんがここまでまっすぐに愛してくれて本当によかったな。このエピソードが良すぎて胸がいっぱいになったから終わり良ければすべて良しになってしまったわ。

 

アキレスの旧衣装一生着倒したい

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 DLCの『ワシントン王の圧政』には大して期待してなかったんだけど、闇落ちしたワシントン王のあまりにテンプレ的暴君っぷりに笑っちゃったし、なぜかクソダサ彫像とピラミッドを建設し始めるところにも笑っちゃったし、コナーがドーピングで手に入れた超絶人間離れした能力も楽しかった(システムは相変わらず不親切だったけど)から結構満足できちゃったわ。タカの翼とか何アレ?どういう原理なの?イーグルアサシンとかあんなんもう無敵じゃん。めっちゃ楽しかった。

 ワシントンとコナーの関係も一筋縄ではいかないんだけど、コナーが徹頭徹尾「ワシントンが邪悪なのではなくリンゴに魅入られて血迷っているだけなんだ」というスタンスなのが良かった。ワシントンは良くも悪くも流されやすいというか状況によって残酷にも賢明にも慣れてしまう人だと思うんだけど、それって大抵の人がそうだと思うんだよ。どれほど高潔でいようと努力しても秘宝ひとつで堕落してしまうし、そんな風にふるまえてしまう自分自身に慄いてしまう感じに親しみを感じるというか……。そういう自分をリンゴが見せたビジョン?で身に染みて理解してしまったからこそテンプル騎士?の誘惑を跳ね除けることができたというラストも良かったね。

 何だかんだしっかり楽しんじゃったな~。やってよかった。

 

『アサシンクリード エツィオコレクション』感想

 ゲーム3本と映像2本(映像はまだ見てないけど)がセットになってなんと5800円!破格~!アサクリ2をやりたいなら当然エツィオコレクションだとどこのサイトを見ても書いてあるので従ってみた。まあリベレーションとかは短かったので単純に3本分のボリュームと表現するのは適切ではないかもしれない。しかし話としてはリベレーションまでやってエツィオの人生にとことんまで付き合えたのは本当にいい体験だった。ファンの人たちが口を揃えて「アサシンと言えばエツィオ」と言うのを見てきたけど、キャラとしての好き嫌い以前にこれだけ長く共に過ごしたらそりゃそういう感覚になるわと思った。

    家族のほとんどを失ったエツィオが頼れる仲間を得て今度は弟子を育成する立場になって、最後には自分のための人生に戻っていくというストーリの流れは綺麗だし、さらにアルタイルの記憶まで見られるという豪華さ。アルタイルの操作ができるパートとか最初は感動ではしゃぎ回ってしまった。1からやって本当によかった~!

 ゲームシステムは3作通してほぼ同じで1の正当進化って感じ。やれることが増えて各ミッションの演出も大幅強化。

    私は前の感想文で「アサシン一辺倒だとダレる」とか書いちゃったんだけど、それはにわかの発言だったと思い直した。まず一回一回のミッションが短いし警戒地域の範囲も狭いのでサクサク終わる。それにクリア方法もだいたい察せられるように導線を引いてくれているので、わかりやすくて且つ達成感が得られる。オリジンズとオデッセイの、要塞を延々と単独攻略させられる仕様が悪かっただけなんだな。これだけ続編が出ているのにいつまでも2が最高ってただの懐古じゃないの?という疑問があったけどここまで方向性が違うならそういう評価もわかる気がする。

 グラフィックもPS4に慣れてる眼だとまあショボい方なんだけど、1と比べたら街並みのクオリティは爆上がりといっていいでしょ。2発売当時のファンは大興奮だっただろうな~!リベレーションまで来ると見違えるように綺麗になっていて開発の歴史を感じた。パルクール欲を存分に満たしてくれるロケーションもいっぱいあるし。

 

遠くのは荒く見えるけど、こんなに高い聖堂や鐘楼なんて1にはないからね

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ヴェネツィアは街全体が明るい白系統なのが素敵

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パンテオンとは何ぞや?と思ったら元ローマの万神殿・現キリスト教聖堂らしい

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アサシンの墓所とかいう、ギミック狂が造ったとしか思えない施設

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アミュネットの名前があってびっくりしたけど時間制限パズル4つは許さねえ

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 戦闘もカウンター最強なのは変わらなくて技術に自信がない私にはめちゃくちゃありがたかった。特に一人の敵を殺した瞬間に次の敵に向かってスティックを倒すと一撃で倒せるのがすごすぎる。ちゃんと狙う敵を見定めれば5人以上連続でズバズバ切り刻めて「ヒュウ~~!」となれる。あとダブルブレードで両側の首を突き刺すモーションが死ぬほどカッコいい。

 

・2の話

 復讐が主軸のストーリーはわかりやすくて主人公に同調しやすいから助かる。最初に兄弟が頂上に登る競争をするのはフライ姉弟もやってたけど、そこからのタイトルコールには痺れる~~!しかしこの世界の人たちにはアサシンじゃなくてもピョンピョン建造物を飛び回る人がいっぱいいるのが驚き。全員化け物かな。

 しかしエツィオ、家族が処刑されたうえいきなりアサシンの家系だと知らされ、妹と母を守らなきゃいけないなんて状況怖すぎる。叔父上とアサシンの仲間たちがいてくれなかったらどうなっていたか。余談だけどテンプル騎士団もこういう、身寄りのない人の受け皿になっている側面があるから一概に否定も出来ないんだよ。叔父上と会えて、ヴィラという安心できる居場所ができたときの安心感はとんでもなかった(そういえば「拠点を整備する」という要素はヴァルハラで新しく入れたんだと思ったけどここからだったんだね)。

 

叔父上がせっかく用意してくれたけど、暗殺した人の肖像画が飾られた自室は正気とは思えない

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 さらにレオナルド・ダ・ヴィンチとかいう稀代の天才且つ無二の親友且つ大恩人の存在。こいつがいなかったら敵に遭遇して5秒で死んでるし宝物庫にもたどり着けてない。どんなときでもエツィオの味方をしてくれる聖人でヴェネツィアに行くタイミングも偶然一緒とかいう奇跡に圧倒的感謝。彼の天才的発明品の数々には非常に助かったけど、私は飛行機械で上昇気流に乗るのに苦戦しまくって地団太踏みそうになった。欲を言えば写本の依頼だけじゃなくてただの友達としてエツィオと駄弁る時間も欲しかった。まあエツィオは個人的なことに時間を使う気はなかっただろうから仕方ないけど。

 ストーリーの流れ的には要はロドリゴ・ボルジアさえ倒せればいいということだから至ってシンプルだよな。秘宝を守るというのは成り行きのようなものだから最初はアサシンの使命感が薄いのも後になって振り返ると感慨深い。

 ただエツィオは人を暗殺した後カッコつけた言葉を口にするんだけど、時々相手に対して独善的というか「卑しいのはお前の心だ」とか「それは本当の幸せではない」とか言い出すから、私は「何の権利があってそんな風に切って捨てるようなことを言えるんだ?」とイラつくことが若干あった。暗殺対象の誰かが言っていた「人は時に命令されることを望むものなんだよ」という言葉を私は結構理解できるから。ここまでエツィオが、殺すまではしなくても良いように見える人まで殺したこともあった(ゲーム上の見せ場を作る都合もあると思うけど)から、その「自分は違う」とでも言いたげな態度は好きにはなれなかったな。それでいてロドリゴには謎の情けを発揮して見逃してしまうから、「自分のさじ加減で人の命を左右しているくせに偉そうに説教する資格ある?」と思ってしまって、なんとなく納得がいかなかった。こういうところを見るとアサシンが狂信者と思われるのも一理あるなと思う。テンプル騎士の方がいいとはさすがに思わないけど。

 ロドリゴ戦1回目でエツィオがアル・ムアリム様がやったように分身するシーンはめちゃくちゃ好き。

 

 シナリオの途中でエツィオの記憶からアルタイルの記憶に変わる時があるんだけど、始まったときはグラが綺麗になったアッカとアルタイルに痺れて大興奮してしまったわ。

 

この後ろ姿があまりにしっくりきすぎる

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 まあ行き着く先が異性愛シーンだったから複雑な気分ではあったけど…(異性愛に興味が無さ過ぎて)。実際イスの力は遺伝子に刻まれているもので、それがデズモンドに繋がらなきゃいけないからアルタイルが異性愛するのは避けられないことなんだよね。しかし「マリアなんて女の人が1にいたかなあ?」としばらく思い出せなかったんだけど、ロベールの影武者だったあの人か!とデータベースを見てわかった。性格変わりすぎじゃないか?

 

アルタイルの像マジありがてぇ~ 

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 1では心情描写が少なくて、アルタイルがどんな気持ちでいたのかよくわからない部分があったんだけど、今回は彼自身が書いた写本なんてものがあるのですご~く助かった。特に彼にとってアル・ムアリム様がどんな存在だったのかや、秘宝に対する姿勢などがわかるのでアルタイルへの理解がかなり深まったと思う。

 彼が伝説のアサシンとか崇められている様子を見ると何故か恥ずかしいような誇らしいような不思議な気持ちになるんだけど、「アルタイルだってただの人間なのになあ」という気持ちから来るものなのかもしれない。1で「死の天使」とか呼ばれた時の心境と似ている。

 

アル・ムアリム様を父と慕ったと書きつつも「奴」と呼んでいる

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「教団の本質は形式にはない」と言いきるこの文章がかなり好き

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アサシンの存在意義に対するアルタイルの感情が直接的に書かれている貴重な文章 圧倒的な暴力の前には対話も教育も役に立たず、こちらが脅威であると教えてやる他にないという事実はあると思う

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アルタイルの家族とアル・ムアリム様の人柄について書いてある興味深い文章 自由意志を守るための集団が感情を表すことを許さないとは皮肉な話 アル・ムアリムはシステマチックな人だったらしい 子供を作ることまで教団が定めているのは人員の確保のためか?

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あのアルタイルですら死を目の前にすると秘宝の力に縋りたくなってしまうことが書かれた文章 彼の人間味が見えて結構衝撃を受けた

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 あと隠し要素?チャレンジ要素?の被検体16号のパズルは一応全部解いた。コードキーが意味不明すぎたやつはさすがに攻略を見せてもらったけど9割ぐらいは自分でできたはず。クソムズかったけどこういうの結構好き。壊れかけた16号の声がする不気味さも嫌いじゃない。彼についての情報はほとんどないのに、同じアニムス仲間の共感からなのか放っておけない気持ちが湧いてくる。

 パズルを解ければ解けるほど、歴史のキーパーソンのそばにはいつも秘宝があったということを示すものばかりが出てくるんだけど、第二次世界大戦終結させたのもテンプル騎士の予定通りとまで言われるとさすがにおったまげた。やべえなこの世界。話だけ聞くとめちゃくちゃ陰謀論っぽいけどこの世界ではこれが事実なんだから困る。 

 

ブラザーフッドの話

 ロドリゴを見逃した後のエツィオがヴィラに帰ってくつろいでいたら今度はボルジア家の関係者たちが攻めてくるという急展開。しかも叔父上まで殺されてしまう。叔父上はエツィオの安心できる場所の象徴のような存在だったから死んでしまったときはかなりョックだった。でもその結果エツィオが教団を背負って立つ存在(全体のなのかイタリア支部のなのかはよくわからないけど)になっていく展開はすごく熱い。

 ブラザーフッドからは弟子を育成できるシステムが追加されたんだけど、この弟子たちがメーターさえあればいつでも飛んできてくれるのですごく助かるし、手塩にかけて育てた子たちが活躍する様を見るとどんどんかわいく思えてくる。それに加えて、テキスト上ではあるけど彼らをイタリア以外の支部にも派遣することができて「うわ~アサシンの長やってる~!このゲームおもしれえ~!」となった。アサシンたちがどんどん組織立っていくのがたまらない。マキャヴェリの裏切り者疑惑からの相談役になるイベントなどもあって教団にスポットが当たるシナリオだったのがすごくよかった。

 

見習いだった子たちがマスターアサシンの白い服を着ているのを見るのは感無量

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 今回の大筋はローマをボルジアの支配から解放するというもので、地域のボルジアの塔を破壊する必要があるんだけど、シンジケートはこれの延長線上なのか。まあローマは全体的に茶色くて、教団回り以外はあんまり目を見張るようなシーンはなかったかなあ。

 レオナルドの兵器ミッションは乗り物系の操作が難しくて(特に飛行)結構苦労したけど派手で楽しかったな。見つかったら即シンクロ解除なのが辛かったけど、そのぶん達成できたとき自信になる。

 あとラスト付近でエデンのリンゴを実際に自分で使えるのが面白かった(他の武器が一切使用不可だったのは若干困ったけど)。使えば使うほど体力減るのを最初は気づかなくて、さらにその直前に防具も破損してたから、最強の秘宝を使ってるはずなのに結構ピンチになってて笑えた。

 惜しむらくは、シークエンス9に入った後にアニムスから出るとメモリー開始地点が消えるというバグに遭遇したせいでチェーザレくんを自分で暗殺するパートが丸々できなかったこと。出ちゃいけないなら出らんないようにそっちでしてくれよ!動画で見せてもらったけど、チェーザレくんは世のためよりも結局「玉座につく自分」が大好きなだけのクズだから殺すのに躊躇が要らなくて助かるね~。

 ロドリゴお父さんの方は見逃された後どうしたのかと思ったら、単にこれ以上の権力を求めることに対して消極的になっただけで結局息子に疎まれて殺されたっていうね。こいつを見逃すのが通るなら今まで殺してきた人だって大抵見逃してよかった人たちになっちゃうでしょ!やっぱりそこだけは納得いかないな~。

 

・リベレーションの話

 これを一番楽しみにしてたし、話自体は短いんだけど実際一番楽しめた。やっぱ私はアルタイルの方が好きだわ。

    ついに50代に突入したエツィオ、その動きがとてもおじさんのそれとは思えない。速すぎるしタフすぎる。冒頭のムービーでフードが取れたとき「顔かっこよくなりすぎだろ!」となったんだけど、リベレーション以前はアニムスによる記憶の追体験という設定を加味して、プレイヤーキャラクターの顔がデズモンドに置き換わっていたということを後から知った。いや〜道理で2の時とかエツィオがみんなにハンサムとか素敵とか気品があるとか言われてたわけだね。やってるときは「そんなに言うほどか!?」とか思ってしまってたけど(デズモンドには申し訳ない)。アルタイルにも「祖先だけにデズとそっくりなんだ〜」とか思ってしまってたけどそういうカラクリだったんだね。

    ストーリーはアルタイルの書物庫を目指すエツィオがマシャフで待ち構えていた敵の大軍に捕縛され、将軍を暗殺して脱出しようというところから始まるんだけど、雪降るマシャフがも〜〜〜最高で最高で!続編系のゲームで前作で過ごした場所に行けて「うわ!ここ○○じゃん!」ってなる瞬間があらゆる瞬間の中で一番好きまである。操作できるようになってすぐ目の前にアルタイルの幻影が現れるところとか、脳汁出すぎてどうにかなりそうだったもの(しかしアルタイルは何の事情があってあんなところを登る羽目になったんだよ)。マシャフは放棄されてボロボロになっているから、幻影が通る場所にあった足場が今は削れてなくなっていたりするのが細かくて超好き!ミッションの途中だと一生懸命になりすぎてなかなかスクショが撮れないのが残念。

    でも脱出のときの「馬車の迫合いに勝て(実際は迫合いよりもデコボコ道を走らないことの方が重要)」の仕様だけは許さないよ。

 

この大広間にたどり着いた時の震えは筆舌に尽くしがたい

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”あの”場所だよ”あの”場所ォ!

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無印でグイッとカメラが動くアレよ

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アルタイルの記憶でも行ける

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 今までも写本等でアルタイルの面影はちょくちょく出てきてはいたんだけど、今回は彼について知ることがエツィオの主目的なのでプレイするこちらのモチベーションもダダ上がり。

 書物庫に行くのはアサシン教団全体への利益になるという面ももちろんあるだろうけど、たぶん一番はエツィオ自身の知的好奇心のためだよね。あとお父さんの夢のため?とかも言っていたな。あくまで個人的な面が大きい旅だから教団との関わりも今回はそんなにはないんだけど、今まで自分の時間を削って大義のために奔走してきたのだから最後くらいは自分のために動きたいという気持ちはよくわかる(そう言いながらも弟子の育成とかバリバリやってるあたり、エツィオも筋金入りの面倒見の良さだよ)。  

 そんなわけで、エツィオは失われた書物庫の鍵を探しにイスタンブールくんだりまで出かけていくわけだけど、いいね~イスタンブール!無印がイスラム圏だったから建物の構造がどこか懐かしくて「これだよこれ!」ってなった。それでいて旧コンスタンティノープルだからローマ建築もあって、文化の混じりあう街って感じがしてよかった。あえて言うなら、歩けるのがこの街ひとつしかないってことが少し物足りなくはあったけど。

 

街全体が黄色いところがいい

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 よその国のちゃんと機能している支部の様子を見られるってのも新鮮でよかった。アサシンの仲間たちの存在を感じさせてくれる展開にはやっぱり燃える。こっちが導師だからか、わざわざそこのトップが出迎えに来てくれるんだけどそのユスフって人が若干馴れ馴れしいけど気さくでいいやつなのよ(そんないいやつが後には……)。時代が下るとともに爆弾だのフックブレードだの道具類の開発も進んでいて、老人だからって踏ん反り返ってばかりもいられないわ。

 あといきなり始まるタワーディフェンスバトル。新しい試みをやんのはいいけど別ゲーにすな!苦手なんだよタワーディフェンス!街の警戒度をこまめに下げることを心がけていればやらなくてもクリアできる仕様で本当に助かった。一般アサシンたちがずらりと屋根上に並ぶ姿とか、一度勝っただけでは安心できずに永遠にテンプル騎士団と奪い合いを繰り返すことになるリアルさとかは結構好きなんだけど。

 それと前回からさらにパワーアップした弟子育成システム!これは本当に楽しかった。今回は弟子がテキスト上で成長していくだけではなく、それぞれを手助けする具体的なストーリーが7人分も用意されているという素敵仕様。とどめを刺したりなど重要な部分を弟子に任せることもあるので「育てている」という実感が違うし、彼らへの愛着の湧き具合も段違い。やっぱりエツィオは天才だから自分が全部やった方が早いという場面もあるんだけど、そこをあえて見守ることで後続が育つように道を整えてやるというのがいつもと違って楽しい。いくら天才でもできないことはあるからやっぱり組織力って大事。

 あと現地協力者のソフィアって女の人が出てくるんだけど、エツィオ50代なのにま~~だ若い女口説いてるよって若干引いてしまった(異性愛に興味がないので)。いや恋は別にしちゃいけないことはないけど、なんで同世代のマダムじゃないんだよ!そこは世の辛酸を舐めてきた知的な未亡人とかだろ!?エツィオが子供作らんと遺伝子が現代までつながらんというメタ的な都合もあるかもしれないけど……。

    ソフィアを見て「浮世離れしたことに情熱を燃やす人を見るのが好きだ」とエツィオが言うけど、私は絶対あの瞬間彼はレオナルドのことを思い出していたと思うんだよ。ソフィアにニコロ・ポーロの手がかりを渡した時の反応が、レオに写本を渡した時の反応とそっくりだったもの。クリスティーナはそういうタイプじゃなかったし……。なんでレオナルドじゃだめなんだよ!やっぱり時代的背景もさることながら、エツィオが究極の異性愛者だからってのがデカいか……くっ……!リベレにはレオナルドの影も形もないのがすごく寂しい。

 メインミッションで一番面白かったのはスレイマンの祝宴に吟遊詩人に扮して忍び込むところ。シリーズの全体の中でも上位に入るくらい気に入ったかも。風格ありすぎるせいでピチピチの服が逆に似合ってないエツィオ、海外翻訳ゲー特有のリズムガン無視歌詞詰込み歌!衛兵にはぼろくそに言われたのになぜか喜んでくれる客!でも歌詞にパッツィとかクリスティーナとかチェーザレとか懐かしい名前が出てきた時は、エツィオの歩んできた日々の思い出が蘇ってきてちょっと泣きたくなった。こんな風に、ただ殺すだけでなく工夫されたシチュエーションって本当に楽しい。

 歴史ゲーとしては、かの有名なスレイマンと知り合えたのも嬉しかった。こういう「まともな指導者」のために行動する時が一番良いことをしてる感覚になる。そのときまともに見えても実はそうでなかったとか、権力を得た瞬間に暗君に変わってしまうパターンとかあるけどそれもまたいい。教団って一歩間違えれば名声や財産等をチラつかされて権力者の私兵になれてしまいそうな位置にいるから怖く感じる時もある。

 しかしエツィオ、導師になった今でも間違えて悪人でない人を殺してしまっているのが皮肉というかなんというか……。弟子ミッションで同じようなことがあったときは厳しく叱ってたのに。どれだけ気を付けても間違う時は間違ってしまうのが人間だから、暗殺を手段とするって相当危ういことなんだろうなとしみじみ思う。

   結局スレイマンのお父さんのお兄さんが今回のラスボス枠だったわけだけど、もうテンプル騎士との話し合いは散々やってきて一生平行線だとわかりきってるから、そこに特筆すべきことは感じなかったな。

    ただ、一般アサシンを大量動員した戦いに燃えたは燃えたんだけど、「これってほぼエツィオの私情に付き合わせているのでは……?」という疑念が消えなかった。テンプルを1人殺したところで何もならないとはいえ、結局自分の手で殺さずに引き下がったのも(のちに弟さんが殺してくれたけど)何か腑に落ちない。というかソフィアを守ろうとしてユスフが死んだのがかなりショックだった。書物庫の在り処を知ることはアサシン全体の利益だし、協力者をむざむざ殺されることはメンツに関わることだから放っておけないという点はあるけど、正直言ってこの戦いがソフィア1人の命と釣り合い(この言い方はあんまり好きではないけど)が取れているとはとても思えなくて……。愛している女じゃなかったらそこまで必死になって助けようとしたかな?と思ってしまう。ユスフが死んだのは、作劇上の都合で教団を動員する動機付けのためでしかないように見えた。死ぬ危険があるのはアサシンのみんなだって同じなのに……私だったら「こんな私情全振りの導師見とうなかった」ってなる気がする。私がエツィオのことを好きというより戦友の類いに感じているのってその辺りが原因だと思う。最後の最後でパラシュートに乗りながら馬上の敵を次々殺していく展開はめっちゃ面白かった。

 

    そんなこんなでエツィオに微妙な反発心を抱いている私は、アルタイルの記憶をやっているときは興奮やら感動やらでいっぱいいっぱいだった。特にアル・ムアリム様を殺した直後自分で操作して遺体を運ぶシーンなんて終始「ウワーーーー」しか言ってなかった。

 遺体に思いっきり火つけて驚かれてたけどイスラムは土葬らしいからそうなるのか。アルタイルにとってのアル・ムアリムは、裏切った時点でもう慕う対象ではなくなってしまったのかな。もともと親代わりとしての愛情もあんまり示してくれなかったって写本に書いてたしね。

 大導師の死後にNo.1アサシンとして教団を率いる立場になったかと思ってたのになんかアッバスに教団乗っ取られてるし。というかここでもう前回の26歳から63歳になってることに仰天した!この間にキプロスに行ったりモンゴルに行ったりしたらしいけど、本当に苦難の道を歩んできたんだなあ。

    「モンゴルって遠くない?」と思って当時の地図を調べたけどモンゴル帝国でっか!これは確かに脅威。忘れかけていた世界史の知識を一生懸命掘り起こさなきゃいけないから大変だよこのゲーム。

 しかしアッバスの野郎マジ許せねえ。一度死にかけて命を救われたくせにまだリンゴリンゴって筋金入りの馬鹿か?これだから秘宝ってやつは……。アルタイルが不在の間を見計らって息子を殺していたという事実にもエッてなったけど今度はマリアまで。いくら異性愛に興味のない私でもマリアの遺体をあのままにして一人で逃げだすのは結構嫌だったぞ。

    一族が受けた侮辱がどうとか嘘がどうとか最後までやってもいまいち理解できなくて調べたんだけど、「アッバスのお父さんが裏切りを悔いて自殺した」というアルタイルの証言が嘘だと思った、ってなんでアルタイルがそんな嘘を言う必要があるってことになるんだ?事実として確定しているのは「お父さんがいなくなった」という部分だけだから、確かに本当のことはわからないと言えなくもないけど、そんな悪意100%で貶めるためだけの発言をする奴だとアルタイルが思われてたってこと?どんだけ信用ないんだ……。どうやらその裏切りが原因でアルタイルのお父さんも死んだっぽいから、その責を押し付けるために言ってるんだろうという解釈?

 喪失感とかやるせなさのようなものをぶつける明確な対象が欲しかったってことなのかなあ。アルタイルの嘘だってことにしておけばお父さんは高潔な人物ということにしておけるし。それにしてもアルタイルからしたらいい迷惑だよ……。

    調べてる最中に知ったことなんだけどアッバスの野郎本編外でマリクのことも殺したんだって!?ゆ、許せねえ……!大事な親友枠を番外編で殺すか!?制作!!かつてマリクが友と呼んでくれた瞬間どれだけ嬉しかったか……教団の立て直しという重責の中で友の存在がどれだけ支えになったかなんて聞かなくてもわからぁ!許せねえ!調べたことを後悔した……。

    追放を受け入れて(ほぼ言いがかりなのにすごいな)80代になってから帰還したアルタイルだけど、こんなん80代の動きじゃない!走ることができなくてたまにゼエゼエするぐらい虚弱になってるのに、姿勢はしっかりしてるし何よりカウンターのときの流れるような動き!生涯現役じゃん!しかも体力のなさをカバーするために最新鋭の銃の扱いを学んでくるという周到さに痺れた。やっぱり変なプライドをもたないでどんどん新しいことを学んでいく精神をもたなきゃいけないよ。

    アッバスの配下たちが、帰還したアルタイルの味方になってくれるシーンには胸が熱くなった。教義のためとか忠誠心とか以前に、人として正しいことをするために教団があるんだという心が、何百年経とうがみんなの中に変わらず息づいているという事実……ありがとう……。バエク……アヤ……見てくれよ……。という気持ちになった。アサシンはただの殺人鬼じゃあないんだ。

    「失われた記録」というおまけ要素(fps視点だと私は画面酔いが激しくて断念したので動画で見せてもらった)の中でデズモンドが監禁されるまでの暮らしぶりが語られるんだけど、その点ウィリアムはダメダメだわ。教団にとって一番大事なのは形式ではなくて志なのに。何のために働くのか教えもしないで、ただ優秀な駒になれと強制するだけして部下を使い潰すなんて本末転倒すぎる。アル・ムアリム様の悪いところ完全に踏襲してるじゃないか。

 

 デズも言ってたけど、両親がアサシンだと他の世界を知る間もないまま自分もアサシンになるように外堀を埋められてしまうっぽいね

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タカの目は全員が使えるわけではないという衝撃的事実

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    最後にマシャフでエツィオとアルタイルの時間が交差する瞬間の感動は言葉にできない(できたらあちこち歩き回って呆然としたかったけどソフィアからシステムが物理的に離してくれなかった)。書物庫だと思っていた場所はとうに空で、そこにはアルタイルの遺体だけがある。当時はプレイの予定がなかったとはいえ、事前に動画で見て知ってしまっていたのがここだけは残念でならない。しかし扉の開け方がわし座(アルタイルのある星座)なのは痺れたな〜〜。

    彼は死ぬまで教団の同志たちのために身を捧げたんだ……本当偉かったよ……。書物庫に入った瞬間に1でのアル・ムアリムさまの言葉「知識が増えればそれだけ悲しみも増えることになる」が響く演出には本当〜〜に胸を打たれて少しの間動けなかった。あの時否定してあの人の亡骸とともに葬ったはずだった迷いが、年老いてあの人と同じになった今になって身に染みてわかるという演出!みんなのためを唱えながらもどうしようもなく自分の好奇心を満たしたくなってしまう秘宝の誘惑の恐ろしさ!「腰を下ろしゆっくりと休む」を自分の意思で動かさなければいけないとわかったときの震え!一つ一つの展開にいろんな感情が大波のように押し寄せてきた。

    「彼がせっかく封じた鍵を暴くようなことをしてしまって本当にいいのか?」という小さな懸念がずっとあったんだけど、彼は素質を持つ者が現れてくれることをずっと待っていたんだな。1から続けてやってきて本当に良かった……。

 

    エツィオコレクション……良いゲームだったな……。

 

 

 

無印『アサシンクリード』感想

 もはや私、アサシンクリード大好きな人みたいになっちゃってるな。だって時代考証バッチリの実在の街でパルクールできるゲームなんて他にないから。シナリオとかゲーム性とかを問う前にただ街を歩いているだけで楽しい。プレイ動画を見て展開を全部知ってしまっているからな〜とか、昔のやつは難しいって聞くしな〜とか迷ったんだけど、やっぱり自分の足(手?)でマシャフやらエルサレムやらを歩いてみたいという気持ちが強かった。あと過去作の要素が再利用されていたらしいヴァルハラをやったことで「みんながそんなに懐かしがる昔ってどんなだったわけ?」と興味が湧いたのもある。それと何だかんだでアルタイルの服装が一番かっけえと思っているから。

 

 結論から言うとかな〜り満足できた。

 レビューを見たらだいたい「あまりに反復作業すぎて飽きる」というようなことが書いてあるんだけど、私はゲームに爽快さとかあんまり求めてないから全然その辺は問題なかった。むしろ取れる手段が多すぎるとかプレイヤースキルを要求される系は脳が忙しくて疲れる。それと久々にPS3のゲームをやっておもったけど、グラフィックも情報量多すぎると目を回しちゃうタチなのでこれぐらいのざっくりさが心地いい。

 詳しいゲームプレイの話をすると、ソーシャルステルスの加減(?)がすごくちょうどよかった。ヴァルハラとの比較になってしまうんだけど、ヴァルハラは「敵対地域ではフードを被ると見つかりにくくなるよ」と言ってくるくせに兵に見られたらすぐ攻撃されるから高警戒地域とそこまで変わってるように思えなくて、「そんな風に言うなら多少は近くまで寄っても大丈夫なようにはしてくれよ!」と不満があった。しかし今回は、単に地面を歩くぶんには何の警戒もされることなく悠然と構えていることができる(物乞いの女の人とどついてくる酔っ払いが死ぬほどうざいという点はあるけど)。そのうえ最強コマンド「祈る」があるので、すぐ隣にテンプル騎士がいようが超余裕!というか神学者の一団で祈ってさえいれば衛兵が陣取っている場所にも顔パスなのがすごすぎる。史実では流石にここまでではないかもしれないが、現代とこの時代では神の存在感というか聖職者の絶対性のようなものが違いすぎるんだなと思った。僧侶に紛れるのはヴァルハラにもあるけど、うまく真ん中に入れてくれないので弾かれて見つかってイライラしていた。こっちはスッと入れてくれる上に自動で先まで歩いてくれる神仕様で感動。

 そして仮に兵に見つかってしまっても、アルタイルはカウンターの鬼なのでそれさえ覚えてしまえば誰が来ようがまず死ぬことはない。本当は投げ飛ばした後にアサシンブレードで仕留めるとかやってみたかったしガード崩しとかもっと決めたかったんだけど、7人くらいに囲まれるとかがザラだからこっちから仕掛けるとだいたい痛い目を見るので、じり……じり……とカウンター待機の時間ばっかりになってしまった。しかし十数の兵士に囲まれてなお生還するアルタイルくん化け物すぎる。私が雑なプレイだからだけど、暗殺した数よりも堂々とぶった切った人の数の方が圧倒的に多いね。接近戦に強くなったのはゲームシステムを変えた最近なのかと思ってたけど、実は初代が一番近接では負けなしの仕様だったことに驚いた。

 

・ストーリーの話

 天才が自惚れゆえの大失敗をして一度どん底に落とされて、力を取り戻すために奮闘して最後には前よりもっと大きな存在になっていくって展開は、シンプルだけどやっぱり熱い。私はオチを知っているからこそ、「この時アル・ムアリム様は何を考えていたのかな?」と考える楽しみもある。

 欲を言えばイキっていた頃のアルタイルくんももっと詳しく知りたかったけど、管区長たちのセリフを聞くに「聞き込みだの偵察だのちまちましたつまらないことは雑魚どもにやらせとけ」みたいな感じで暗殺の一番かっこいいところだけかっさらってく感じだったんだろうな〜。それでも実力で示してきてたから誰も何も言えなかったんだろうけど、ゲーム最初のソロモン神殿でロベールにド正面から掴みかかって行くところは暗殺者なのに今から殺しますよ感がバレバレで確かにマヌケだった。実際に街中で正面から人を暗殺しようとするとああいう展開になるのが細かい。もうあれを見せられちゃうと、完全にアルタイルの過失だからいろんな人から責められても「サーセンでした」しか言うことないわ。でも同胞の中にも、ねちねちいびってくる人とか単純に利害の一致でフランクにやってくれる人とか「腰が痛くてのぉ」とぼやいて小間使いにしてくる人とか「あの高名なアルタイルならこんなの楽勝ですよね!」とキラキラした目を向けてくる人とかいろいろいて、ただ嫌われるばかりではないところがよかった(情報提供者の時間制限系お願いミッションは正直クソダルだったが)。こっちを神聖視してくる人の中に「死の天使と呼ばれるあなたなら……」とか言ってくる人がいて「死の……何!?小っ恥ずかしい二つ名をつけるんじゃない!」となって逆にいたたまれなくて笑えた。あとダマスカスの管区長は「後輩たちが君の悪口を言ってたよ」と優しい口調で教えてるだけに見えて、実は遠回しに精神攻撃をしかけてきているとも解釈できてしまって怖かった。マリクみたいにストレートに怒ってくれた方がよほどわかりやすくて助かる。

 マリクといえば、アルタイルの成長物語を語る上で欠かせない存在。ソロモン神殿での大失態の後初めて会ったときは、超不機嫌な態度をとってきたのに(当然だけど)、最後にはアルタイルのことを兄弟と呼んでくれるようになるっていうマリクの変化がめっちゃよかった。何よりアルタイルが反省をちゃんと行動で示したのが大きいんだけど、謝罪したとき「今のお前はあの時とは違うのだから謝るべきことなど何もないのだ」とマリクが言ってくれたシーンは感動して若干泣いた。「勝利の栄光も敗北の味も分かち合おう」て!そんなこと言われたら泣くでしょ。

 しかしアル・ムアリム様にアルタイルが放った「私を殺さないのは私と同等以上に使える人材がいないからだ」説が本当っぽかったのは驚いたな。え、本当にNo.1アサシンだったわけ?単純な武力だけならマシャフの衛兵の人とか強そうだけど、気配を消す才能とか身のこなしとか技の冴え(?)とかだと話が違うってことなんだろうなおそらく(私のゲームプレイは全然全く冴えてないんだけど)。マジで才能があってよかったなアルタイル……。

 アル・ムアリム様は師としての刷り込み効果のようなものでアルタイルを完全に操れると思ってたのかもしれないけど、後半になるとアルタイルが疑問点にズバズバ切り込んできてアル・ムアリム様が意味のあるような無いようなふわっとした言い方で丸め込もうと頑張ってるように見えてちょっと面白かった。

    推測だけど、イキってた頃のアルタイルは掟は軽んじてたかもしれないけど、アル・ムアリム様のことはまあまあ慕ってたんじゃないかとなんとなく思う。失敗して逃げ帰ってきたときの、いかに自分のせいじゃないかを印象操作したがるようなところ、親に気に入られたいキッズのようだったもの。アルタイルの親については何の情報もないけど、彼が自分以上の存在と思える人がもしいたとしたらアル・ムアリム様ぐらいなんじゃないか?ストーリー全体の描写が淡々としているからあまり登場人物の感じていることを説明してくれないんだけど、やっぱり親同然の人が教団を裏切るなんて一大事だと思うんだよ。それでエデンのリンゴなんて厄介なものを抱えざるを得なくなり、いきなりみんなを率いなきゃいけない立場になって、これからのアルタイルは大変なんて言葉では言い表せないくらいだろうな。

    しかしアルムアリム様、秘宝を自分の欲のために使いたかったのではなくて、叡智に触れれば触れるほど人間の救えなさを思い知るばかりだから世界平和のためにこうするしかないと思ってやったのだと思うとあまり怒る気持ちにもなれない。テンプル騎士には吐き気を催す外道もいっぱいいるんだけど、本当に世界のためになりたいと思っている人も結構いるからアサシン側だけが綺麗なわけではないってところがアサシンクリードの味のあるところだと思う。

 アルタイル本人だって、破壊すると決めていたはずなのに、当の秘宝の力を前にしたらどうしても捨てられないと感じてしまったみたいだし。自分が使わないとしてもその力を他の誰かが手にしてしまったらと考えたら怖いし、かと言って持っていても永遠に争いの中で生きることになるだろうし、破棄できるとしても秘宝が失われることは単純に世界にとって重大な損失になるレベルのものだから、その扱いを決める責任はあまりにも重すぎる。秘宝というのは存在を知ってしまったが最後、どうやってもそれから逃れられなくさせる厄介な代物だよ。

 あ〜面白かった。やっぱり最初から自分の手でやるっていうことには大きな意味があったな。伝聞で聞くアルタイルに対する感情と自分で動かしたアルタイルに対する感情って全然違うもの。それとオリジンズ以降の現代編に対しては「へー」みたいな感情しかもてなかったけど、これはスタート地点だからデズモンドに対する愛着は普通に湧いてくるし。スタッフロールが流れ始めたとき「やってよかった……」と心から思った。ファンの間で傑作と名高い2ももちろんやろうと思う。

『アサシンクリード ヴァルハラ』感想

 超〜〜楽しかった!

 好きなゲームと面白いゲームとずっとそこにいたいゲームって微妙に違うと思うんだけど、このゲームは3番目かな。今までやったゲームの中でも指折りの楽しさ。

 今までのアサクリの良かった部分は残しつつ、微妙だったところは改善されて全体的に洗練されているからすごく遊びやすい。オリジンズでの狩人・捕食者・軽装の弓カテゴリが復活したのもそうだし、シンジケートやオデッセイでの集団戦がもっと組織的になった「襲撃」もそうだし、アサクリ1(私はやってないが)の「群衆に紛れ込む」が復活したこととかいろいろ。

 前作までは砦とか大規模な野営地をいくつも1人で攻略しなきゃいけなかったから、好機を待つための待機時間が死ぬほど長いとか同じことの繰り返しだとかでダレる部分がどうしてもあったけど、襲撃システムのおかげで正面から戦うことがやりやすくなったことがとても大きい。それでいていつも通りの単独潜入も選べるし、メインストーリー等で1人を強制されたりもするんだけど「またか」と思うほどの頻度ではなくてちょうどいい感じ(見つかっても仲間が加勢してくれるパターンがあったり)。クエストの都合で同伴者がいる時、ステルスで進む場合と正面突破する場合の両方のセリフがちゃんと用意されている細かさにも感動した。

 それらに加えて、居住地を築いてイングランドを支配するための同盟やら政治的駆け引きという新要素もぶち込んでくるというチャレンジ精神に痺れた。

 このゲームでできる全ての要素を全て合わせたらボリュームが半端ない(ただ進行不能・アプリケーション強制終了系バグが頻発するのだけはあんまり許せない)。

 まずヴァイキングの人生がリアルに体験できるという時点で他では体験できない楽しさがある。北欧神話自体は今でもそれなりに知名度があるけど、それが人生に根ざしていた人達のことを私は全然知らないから、彼らのやることなすこと全てが新鮮で眼を見張ることばかり。特にヴァイキングの、死を恐れない、むしろ勇敢な死を迎えてヴァルハラにたどり着くことこそが真の幸福という価値観を度々見せられるので、現代的な「死は避けるべきものである」という常識の中で生きてきた私とは根本的な基準が違うのだなとしみじみ感じた。そのうえ死後も永遠に戦い続けるなんて私は絶対に真似できないと思った。

 

雪の降る定住地は夢のように素敵f:id:pmoon1228:20210121064406j:image

 

バカみたいな量の酒を飲むミニゲームがある

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オーログというサイコロゲームも奥が深くて楽しい

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 あとやっぱり最高だったのはイングランドの情景!ギリシアがどうしてあんなに合わなかったのか未だにわからないけど、イングランドは本当に全てのピースがハマる感じがして落ち着く……(実際に行ったことはないのだけど)。霧の陰気臭さすら愛せる。木々の間から差し込む光!川のせせらぎ!花畑!そこに佇む石造りの教会〜〜!最高〜〜!

 

豊かな自然を横目にロングシップで優雅に川下り

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 昔から私は、キリスト教徒でもないのになぜか「死ぬまでここにに居たい……」と思うレベルで教会が好きだった。立派な作りのものはもちろん最高だけど、小さな村の超簡易的なものでも、ボロボロに崩れかけたものでも何でも好き。だから今回どこに行ってもその類いのものが絶対に見つかるので天国みたいだった。

 

そこら辺の町の教会でもこのクオリティ……!

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特にリンカンシャーは教会と治療所が並んでいるところが最高

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信者じゃないけど擬態のためならお祈りだってしてやるわ

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平屋の真ん中に十字架だけがデカデカと鎮座しているのも非常にグッド

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ド迫力のオールド・ミンスター

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 それからローマ帝国時代の建造物が本当に至る所にあって、9世紀のイングランドについては教科書でふんわり教わったことしか知らないのだけど、まだイギリスというよりローマの属州としての姿の方が強烈に感じられた。ローマの影響力の圧倒的強さを感じて感慨深い。

 アサクリでのローマ帝国関連はエジプトでカエサルに会ったことぐらいしかないから、華やかだったらしいローマ世界がどんなだったかはあんまり想像がつかない。しかしローマ製の彫像や建造物を見るとギリシアの息吹(?)のようなものが感じられて(ローマ文化はギリシア文化を参考にしているらしいため)、過去作のアレクサンドリアギリシアでの体験のおかげでまるで本当に当時生きていた人みたいに「この趣き懐かし!」なんて思えてしまうからアサクリが本当に好きだ。

 

こういう物が完全な状態だった時代を知っているから「兵どもが夢の跡」って感じがしてしまった

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「ルンデン=ロンドン」だとテムズ川の名前を聞いて初めて知ったので比較のために撮った地図 千年後にはここにタワーブリッジが立つんだって……!

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 そしてイングランドに生きる人々もノース人はもちろんのこと、デーン人サクソン人ブリトン人ピクト人ケルト人と本当に多種多様で、まさに「今混沌の時代を駆け抜けている!」という実感があった。街並みもヴァイキングのロングハウスやらキリスト教の教会やらローマ劇場やらが混ざり合っていて、そこで暮らす人々が宗教的な信条の違いや生活様式の違いで時に衝突し殺し合い、時に互いへの理解を深め尊重している様を垣間見ることができて、歴史の文字の羅列ではなくそれぞれの「人生」があったのだと感じ取ることができた。

 

ノースとサクソンとローマが共存する街ヨルヴィック

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 さらに現世だけでは飽き足らず、アースガルズ編とヨトゥンヘイム 編なんてものまである。 というか幻視クエストって言っても冒頭の予言シーンみたいに狭い特別マップでほぼムービーみたいなものを想定していたから、いざ行ってみてアースガルズとヨトゥンヘイムの広大なマップが用意されていると知ってびっくりした。
    アースガルズは信じられないくらい高い塔に吹きっさらしの玉座があったり、そうかと思えば神々が割と常識的な人間サイズで歩き回っていたり、猫の足音を捕まえる(!?)なんてことができたり、巨人が動物に変身して攻撃してきたり、現世とは違う新鮮な驚きが盛りだくさん(余談だが神々に恐れを抱けるのはそれが神秘だからであって、肉体や生活が具体的に描写されてしまうと「神々でも崖を登ったり降りたりするんだ……」とか「神々でもお使い頼まれたりするんだ……」とか「万物の父なのに知らないことあるんだ……」とか思い始めてしまって、畏敬の念のようなものはどうしても薄れてしまう)。

 

煌びやか過ぎ規模でか過ぎ(最終幕に撮ったので空が暗い)

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 それからまあ〜〜メインストーリー(シグルドとエイヴォル周りの話)が最高。続きが気になりすぎてなかなか止まることができなかった。夢中になっているせいでスクショを撮ることが頭からすっぽ抜けるレベルなのであまり写真が残らなかった。メインが面白いなら他がクソでも帳消しにしてしまうくらい私にとっては最重要事項だから、これだけでも今作には感謝している。

 序盤からエイヴォルさんがシグルドのこと大好きすぎて笑顔が止まらなかった。シグルドの言うことなら何でも聞く感がすごかった。そんでシグルドもエイヴォルさんを大好きすぎ。エイヴォルが俺を裏切るはずがない感がヤバすぎ。「いつでも近くにいて欲しいんだ」みたいなこと言ってくるし。蜜月か?

 でもプレイヤーはシグルドの人となりを知る前に「エイヴォルはシグルドを裏切る」なんて予言を聞かされてしまっているので、メタ的に考えてあんな壮大な演出も添えられた予言が外れるわけがないだろと勘繰ってしまっている。この幸せは今だけだと先んじて宣言してくるこの構成……。そのせいでシグルドを手放しで信じられないのにエイヴォルさんはどうにかして信じたがっているこのやりきれなさ……!悔しいけど面白い……!

 「国を外敵に売り渡したクソ親父なんか捨てて新しい土地でやり直そうぜ!」という希望に満ち溢れた旅立ちからのタイトルコールは痺れたわ〜。でも予言の件が尾を引いて、行く先に楽しいことばかりではないという予感も同時にもたらしてくる。「これからどうなっちゃうの〜!」という見事な引き……上手すぎ……。

 そして辿り着いた新天地イングランド。いくら戦が本分のヴァイキングでも現地人への根回しは必要だからと、どうにか同盟を組んでもらおうと鴉の戦士団の居場所を作るために東西奔走するエイヴォルさん。しかしシグルドとはどういうわけか別々に行動することが多くて、しかもシグルド本人は「エイヴォルに従っとけば大丈夫だから!」と全幅の信頼を置いたクソアバウトな指令を仲間にかましてさっさと行ってしまったので、もうここら辺から「これはエイヴォルの方の人望が上がりすぎて内部分裂的展開になるか?」みたいな予感がしてしまった(実際はレイヴンズソープ内でのシグルドが予想以上に好かれていたのでそういう方向にはならなかった)。

 

シグルドがエイヴォルのために用意してくれた個室 大事にされているのが丸わかりf:id:pmoon1228:20210121064137j:image

 

 そんな少しの疑念は残しつつも、同盟になってくれそうな人たちに一癖も二癖もありすぎ、エピソードもバリエーションに富みすぎていたおかげであっちこっち忙しいわ楽しいわでシグルドのことを考える余地があんまりなくなっていて、そういう体感が「会わない時間が続く間に相手の心が見えなくなっていた」というストーリーの説得力になっているのが上手いな〜と思った。

 チェオウルフ即位の時までは普通だったのに次に会ったシグルドは「俺は神なんだ!」とか言い出してサーガストーンとやらにご執心な様子で、エイヴォルじゃなくても「何言ってるんだ?ラリったのか?」と言いたくなると思う。「しばらく見ない間にどうしちまったんだシグルド!俺が各地を駆けずり回って同盟組んでる間に石ころ探してたんか!?」ってなるわ。

 しかも「俺は"神だから"この土地を所有する正当な権利がある」とかなんとか言うから、「土地を所有するのに力(金と権力でも可)以外の要素いるの!?」とびっくりしてしまった。これが王権神授説か……。よく考えたら正当な権利とか言い出したら移民にそれがあるのか?って話になるしさらに突き詰めれば人間が地面を"所有"できるという発想自体誰が決めたんだ?という話になってしまうから、人間より上の存在である神が認めたという設定が必要なのかもしれない。

 しかしおとぎ話でなく行動で信頼を勝ち取って人脈を築く大切さをエイヴォルを通じて肌で感じてきたプレイヤーとしては「必要なのは石じゃなくて利害の一致と繋がりを作ることだろ!夢見てんじゃねえ!」と自然に思うようになっている。構成が上手いな〜。

 それであんなに仲が良かった2人なのに口を開けばいがみ合いになってしまい、どうしてこうなってしまったんだ……と頭を抱えるしかない。

 しかしエイヴォルからしたら神だなんて馬鹿馬鹿しいと思うだろうけど、プレイヤーは「来りし者」とその子孫とアイータの生まれ変わりのことを知っているからあながち否定もできない。本当にシグルドが来りし者の生まれ変わりだったらと思うとどうしていいのかわからない!という状況で立ち往生していたら、そこにかの有名なアルフレッド王(cv子安武人)が!そのうえシグルドに「最強の戦士を捕虜として交換だ」って言われて「まさか……俺を厄介払い!?」とあたふた。そこから今度はフルケにそそのかされてシグルド自ら捕虜になってしまうし!?「自分から捕虜になりに行く首長がどこの世界にいるだァ〜〜!?」って叫びたかった。このクソボケふざけんなよ!ランヴィさんが「政略結婚だからシグルドが夫って実感がない。本当はあなたのことが好きなの」とか告白してきた時も、シグルドと修羅場になんかなったら集落が終わると思って断ったのに!

 まあ私としては罵りつつも「しょうがねえやつだなァ!」的なノリで助けに行くのでそこまで辛くはなかったが、その後のバシムとの会話でエイヴォルさんの「両親がいなくてもシグルドがいたから……今も……」というセリフを聞いたらウワ〜〜となってしまった。首長の座を狙ってるんじゃないかとかダグに疑われていたけど、エイヴォルさんは自分が首長になりたいなんてこれっぽっちも思ってないんだよ!シグルドがいたから1人じゃなかったしシグルドのためと思えば頑張れたんだよ!全ては仲間のため、みんなの未来と安定のためじゃないか!なんでこうなっちまうんだ!と暴れまわりたい気持ちになった。

 そうして探しに行った先ではシグルドの腕だけ見つかるという衝撃展開。実はシグルドの腕じゃないというフェイクかもしれないだろうと私が往生際が悪くいたら、手紙に堂々と「頭に万力を締めたら覚醒した」とか書いてあって「終わった〜〜もうダメだ〜〜!」となってしまった。次に会う時今までのシグルドはもういないかもしれないと思ったら会いに行きたくない気持ちが重くのしかかり、しばらく他の地域でグダグダしていた。

 それで集落でちょっと休も〜と思ったら次はダグおじさんの直訴!でも実際、首長の弟ってだけでデカイ顔しやがってって思われるのも一理あるし、集落になかなか帰らないであっちもこっちもとやってたのは事実。都合のいい時だけロングシップを呼びつけてたのも認める(システム的にそうなるように作られてるんだけど)。シグルド奪還が全然上手くいってないのも事実。だから「うわメンドクセ!」と思いはすれどダグだけが間違っているとは思わない。ただそれは「俺は神の子なんだ!」と唱えながら自分から捕まりに行ったバカにも言ってくれないか?

 その時のみんなの目があまりにも冷たいから「え、そんなに?そんなに俺ダメだった?」ってなったし、ロングシップに乗ってるやつらにも俺(エイヴォルさん)のこと信用できないと思われてるのかなと思ったら人間不信になりそうだった。そのイベントの後グンナルが「お前は正しいことをした」と言ってくれて救われた思いがした。でもレダにダグは愚か者だと言われたときは「悪口言われるのもそれはそれで腹立つな〜」と複雑な心境でもあった。相手が首長だとしても間違っていると思ったら指摘する人がいないと困るし、裏切られたとも別に思っていないから。

 色んな人に助けてもらってようやく取り戻したシグルドは、予想していたほど超然としてはいなかったけど何かが変わってしまっていて、エイヴォルさんと話しても違う世界の方ばかり見ているようでどうしようもない程の心の距離を感じた。あんなに目を輝かせていたイングランド制覇の野望にも全然興味がなさそう。そのうえ「もたもたしていたのはわざとだろう?」とか嫌味を言ってくる始末。その時のエイヴォルさんの「え?」という表情と声を聞いたら可哀想すぎて一周回って笑えてきた。全部テメーのためだっつーのに!

 「シグルドが興味ないのに俺は一体なんのために頑張っているんだろう……」と思いながらとりあえずウィンチェスターまで終了すると今度は彼から「ノルウェーに帰るぞ!」とのお達し。そのうえ「戦士の館で栄光を掴む!」と言い出した。戦士の館=死後の世界なので当然驚くエイヴォルさん。さらに「死ぬのではなく新たな世界へ行くのだ!」と力説され、わけわからなさが加速するにもかかわらず「この世界の内ならどこまででも付いて行こう」と言い切るエイヴォルさん。ここまで振り回されてなお揺るがぬ信頼と忠誠に感心した。どんだけシグルド大好きなのか。

 しかし向こうも救出直後のように突然癇癪を起こしたりせず結構普通に話せるし、神々の世界だけでなく現世の話題にもちゃんと反応してくれるようになっていたので少しの希望が見えていた気がする。それと冒険の最終局面で始まりの土地に再び戻ってくるという展開はやはり王道でテンションが上がる。てっきりハーラルとひと悶着あるのかと予想していたのだけど、もうノルウェーは過去の土地とばかりに決別をあっさり済ませたのは意外だった。

 その後はもう怒涛の展開で息もつけないまま走り抜けた。

 名誉ある戦死者だけが集まる楽園に辿り着いたと思ったら、結局そこは使用者の見たいものを見せてくれるバーチャルシュミレーターのようなものだったらしい。というかイスの未来的な雰囲気と北欧神話のファンタジー的雰囲気がなかなか結びつかなくて、最初に見たときはアース神族達の生きていた世界自体がバーチャルシミュレーションに過ぎなかったのかと思った。しかしその後アニムスの異常現象をやりきったら「大変動」=ラグナロクなのではないか?と思い至り、あの神話世界はあくまでエイヴォルさんにとっての常識というフィルターを通して見たイスの世界だったのかもという結論になった(オデッセイのDLCでも同じようなことがあったらしいが私はやってないからね)。つまりエピソード自体は本当にあったことだが、魔法っぽいものなどは要するに「発達し過ぎた科学はそう見える」みたいな話だったのかもしれない。

 でもそうするとあのバーチャル装置は一体何だったのだという疑問が残る。過去映像ではユグドラシル=遺伝子を人間の身体に移す場所のようだったけどシミュレーション要素はなかったから。

 

来りし者たちの遺跡に入った瞬間の圧倒的異質さを感じると痺れる

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一目見た瞬間「やばいところに来ちまった……!」と理解する巨大建造物 

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 それはともかくエイヴォルさんは「ここでの栄光など虚構だ」とおっしゃってシグルドと共にバーチャル世界から帰ろうとする(私はここで「それを言ってしまうと戦士の館とやらも"そういう設定"の虚構ということになるのでは……?」と若干の疑問が湧いたのだが、他のプレイヤーの感想とか後の彼の台詞等をみる限り、そこまで含めてエイヴォルさんにとって大切なものはそういうものではないと判断したのかなと思った)。

 たしかにシグルドの言っていたことは事実だったし、神(来りし者)の生まれ変わりだか子孫だかという話も本当だった(実はシグルド=テュールだということに他の人の感想を見るまで私は気がつかなかった)。しかし言ってしまえばそれは「かつてそうだった」というだけの話であり、今のシグルドに何か特別な魔法が使えるとかそういうことではなかったようだ(来りし者の因子が濃いと宝物庫を開けられるなどは確かにあるが、秘宝が絡まなければただの人とそんなに変わらなかったはず)。シグルドの話を聞くに、どうやら彼は今の自分に納得がいかないあまり「かつて偉大だった自分」という夢にすがりたくなってしまったみたいだった。そういう気持ちが時に起こってしまうことはもう……仕方がないとしか言い様がない。

 私の場合は選んだ選択肢が良かったのか少しの説得でシグルドも帰ることを納得してくれたが、過去に彼を殴ったり彼に強く反発したりしていたら離別する展開もあったのだろうか。

 そんなこんなでなんとかうまく行きそうで安堵していたら、そう簡単に行かせるかとばかりに「待てい!」と割り込んでくるオーディンとすったもんだしたり、バシムとかいう恨み野郎(後述)とすったもんだしたり大変だった。

 しかし何にせよ2人が前のように確かな絆で繋がり直せて本当〜〜に良かった。シグルドがエイヴォルさんのこれまでの頑張りをちゃんとわかっていてくれたことがわかるシーンには泣かずにいられなかった。
    バシムのことは前々から怪しんでいたので本性を表されたときには驚きはしなかったけど、味方だった頃の彼の踊るような戦い方を見て「こっわ……」と思っていたのでいざ敵対されると本当に厄介だった。ロープランチャーみたいなものも持ってるわ煙幕使うわエアアサシンしてくるわでやりたい放題。なんとか機械の中に閉じ込めたと思ったらなんと千年の時を超えて現代に返り咲いてきた!あの展開には度肝を抜かれたわ。まさかこれからはレイラの代わりにコイツなのか!?複雑な気分だ……。変なTシャツ着てんじゃないよ!

 

・主人公エイヴォルの話

 ヴァルハラ云々とか雪国の景色とかを見ているとスカイリムの思い出がよぎることが多いのだけど(スカイリムも北欧神話に寄せた世界観のため)、私はやっぱりプレイヤーが自分でストーリーを思い描くようなゲームよりも細部までがっつり主人公の人生を描いてくれる方が好みだと思った。その代わり主人公のことが好きになれるかどうかに全てがかかってしまうけど。

 その点エイヴォルさんは行動理念も性格も見た目も全体的に良いのでほぼ不快なところが無くてよかった。ヴァイキングだからもっと血に飢えているのがデフォルトかと思ったのだけど、戦わず話し合いで収める方向にも結構もっていく。異文化圏の人の話もちゃんと聞くのでデーン人ともサクソン人ともブリトン人ともそれなりに上手くやれる彼は本当にすごいと思う。

 というか「生まれ故郷を捨てて新天地で富と権力を得るぞ!」って意気揚々と来られても、もともとそこに住んでた人からしたら「来んなよ!生まれた土地で大人しくしとけや!」と邪険にされて当然な気がするので、相手の対応がトゲトゲしくてもあまり腹は立たなかった。こっちは略奪とか殺しとかしまくってるし……。まあサクソン人だって移民な訳だから「俺らの土地」と言い切るのは正確ではないという気がするが。

 

ノルウェーは綺麗なところだけどやっぱり人間が暮らすには厳しい

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 エイヴォルさんの中で略奪の正当性と「"俺たち"の国を守るために一致団結しよう」と呼びかけることのダブスタっぽさにどうやって整理をつけているのかが少し疑問。同じヴァイキングのルエドを「この国にとって害だから始末しよう」というストーリーの流れになった時、私は「自分たちの修道院略奪とかはノーカンなのか!?」と驚いてしまった。一般人でなく兵士しか殺してないと主張するのはわからなくもないが、それを差し引いても物資を奪われるとか家が焼かれるとかされたらたとえ命が助かったとしても結構エグくないか……?いいのか……(ワールドイベントでヴァイキングに家を焼かれ仕事を失った人たちが旅人を脅して身包みを奪う話が出てきて「ですよね〜……」と思った)?

 一応私の憶測では、エイヴォルさんとしては仲間たちの生活する場を整えることが目的だから、必要以上の殺戮がしたいわけではないのだろうと思っている。

 それに、生きるために奪うのが普通で人の命が現代よりもっと儚かった時代では「ここまでは許されるべきライン」というべきものが今とは違うというのもあるかもしれない。

 しかしそんな風に冷静に振る舞えるエイヴォルさんでも「もし戦わなくていい状況になったとしたら戦士以外の何をして暮らしたい?」と問われて「戦士だから戦うんじゃない。俺の魂が戦いを求めているから戦士なんだ(つまり戦わなくてもいいという状況自体がありえない)」と言い切るぐらいには戦いが大好きで、キレた時は本当に"殺る"ってところがやっぱりヴァイキングだなと思う。「目玉をくりぬいて狼の餌にしてやる」と言ったら本当に"やる"んだよ彼は。

 それと面子が潰れることに人一倍厳しくて、恐ろしいほど口が回るから罵倒のレパートリーがものすごく多いところがいい。口論詞とかいうフリースタイルラップバトルができるのも今作の超楽しいところなんだけど、プレイヤーは三択から選ぶだけだからできるとして、エイヴォルさんは韻を踏んだうえで相手に刺さる言葉を秒で考えてくるから敵に回したくないなと思った。

 

酒に強いけど泥酔すると未知への船出をしたがったり道端でもどこでも寝てしまうところが微笑ましい

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 しかしハムトンシャー制圧の最後のシーンで、エイヴォルさんが「死は死でしかない」と言い切ったのは結構意外だった。名誉のために死に、死後も戦い続けることが理想だというヴァイキングの信条にこれまでずっと従っていたのに。やはりあのオーディンとの決別が転機だったのか。「栄光や富や永遠の命以外の何を求めるというのだ!」と問うオーディンに「それ以外を」と答えたあの瞬間に決まったのか。キリスト教徒の生き方に触れたのも要因の一つか?

 歴戦の戦士であるグスルムが「戦っても戦っても満たされることはない。本当にこの生き方は正しかったのか?死後にあるのが永遠の名誉ではなく安らぎだとしたら?」と問い、エイヴォルが「死後の世界とは生きていた頃の後悔の写し鏡だ」と返すシーンは真理を突いているという気がした。

 死後の幸せを夢見るよりも今の後悔を一つでも減らすために戦うというのがエイヴォルさんの答えなのかな。結社クエストが終わった時ハイサムに向けた「俺は愛する者と愛してくれる者のために人生の一時を捧げる。お前のためにもな。」というセリフがすごくよかった(ハイサムがとっくに身内に入っているという事実も)。そういう結論は結構好きだぞ!
    大きな戦いのとき今まで同盟を組んだ人たちがエイヴォルのために駆けつけてくれて、彼らの顔を見たら各地でのエピソードの数々が蘇ってきて胸が熱くなった。だからこそ戦いの中でその何人かが命を落とすことがあると涙が止まらなかった(特にフンワルドが死んだこととヨールが死んで打ちひしがれるリュビナを見たのがかなり辛かった)。死んだ彼らはきっとヴァルハラにいると唱えることは「そうであったらいいな」という生者のための祈りであって、大切な存在を失った欠落はその祈りがあっても完全に癒えることはない。死後の幸せを信じるなと言うわけではないけど、結局「失わないように出来るだけ頑張る」しかないのかなという気がする。

 

・印象深かったキャラクターの話

 中盤までだったらやっぱりアイヴァーかな。あいつは本当に強烈なキャラだったわ。

 初対面の時、密偵の残酷な殺し方を見せられて「え、これ仲間?敵じゃなくて?」ってなった。仲間じゃなかったら速攻暗殺してるタイプの人間じゃないか。

 それだけならまだ血の気がちょっと多いだけで済んでたかもしれないけど……まさか戦いのための自作自演までするとは……。交渉の邪魔をされたところまでは、本当にロドリが畜生なのかもしれないしまだ信じるには早いというのは一理あるかもと思ってたのに!チェオベルトくんがせっっかくいろんな経験積んで武力も思慮も成長して、これからって時に!「アイヴァーにも素直なところがあるんですよ」って言ってくれてたじゃん!

 でもそんなことを言いながら、私は実はそこまでアイヴァーに腹は立っていなかった。なんというか「ヴァイキングの生き方ってつまりはこういうことなのかも」という気がしてしまったから。アイヴァーが特別過激なのは間違いないけど、何かのために戦うというよりも戦うことそのものが目的みたいなところは多かれ少なかれヴァイキングはみんなそうだし。だから、勇敢に死んだ者が死後オーディンの館に行くというのが本当にしろ嘘にしろ、そこまで行きたがっているならまあ死ぬ瞬間くらい夢見てもいいだろうと思ってアイヴァーに斧を渡してしまった。

 ただオーディンがコイツを受け入れてダグを受け入れないのだけは解せない。ほぼ同じようなもんだろ?あのジジイ、選り好みが激しすぎるだろ。

 

 オーディンもこのゲームに欠かせない存在だが、正直行動理念がよくわからない。ヴァイキングたちはコイツを信奉しているけど彼らはもっとわかりやすいから。

 まず初めに会ったときは「急に話しかけてきて誰だコイツ?」だった。次に字幕にオーディンって出てきて「風貌が案外普通のジジイ!」と驚愕。

 

ペルソナで変な格好に慣れてしまったからだろうな

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 エイヴォルさんはこのジジイの生まれ変わりらしいがそのままの性格ではないので意見の対立もしょっちゅう。仲間たちが「オーディンのために!」と勇んで戦う姿に「オーディンここにいますけど……そんなに尽くすような相手かな……?」みたいな気持ちになってしまう。重大な選択のときにいちいち話しかけてきて血生臭い方向に誘導しようとしてくるので「ちょっと黙っててくれないかなぁ!?」と言いたくなることが多かった。しかしメインストーリーラストでバーチャル世界から抜け出そうとするエイヴォルの前に立ちはだかって「ここにいれば未来永劫幸せでいられるのになんで!?行かないで!(意訳)」と縋る姿はヤンデレみたいでちょっと良かった。すげなく振られる姿まで見せてくれるとそんなに嫌いでもないと思えてくるから不思議だ。

 

 そして絶対に外せないのがバシム。ストーリーのラスボス的立ち位置だと思われるが、こいつに関してはいろいろ言いたいことがある。

 まず初めて会った時、誓いを立てるどころか信条を理解していないエイヴォルにアサシンブレードを授けてくれるので「え?そんな簡単に渡していいの?」と訝しみながらも、暗殺できないとさすがにアサシンクリードを名乗れないのでありがたく受け取った。アサシンのことを何も知らなかったらハイサムを気難しいやつと思うかもしれないけど、切り札を易々と公開されたら反発するのは当たり前よ(バシムを倒した後の教団からの手紙で、最近の彼が信条に対する熱意を失っていたという内容のことが書かれていたので、シグルドたちに信用してもらうことの方が重要になっていたのではないかと思う)。

 まあそこまでは「よく知らないけど親切な人」ぐらいの認識だった。しかし次に会ったときはもう既に「シグルドは私が調教しときました」みたいなツラで態度ドデカマンになっていて驚愕。俺のシグルドに変なこと吹き込みやがったのはお前か!?シグルドが囚われたあと、追跡するとは言うものの妙に冷静なので「アイツに任せておいて本当に大丈夫なのか……」と不安が芽生える。

 でもここまではまだ小さな不安レベルで、転機が訪れたのは修道士を誘拐して別の修道士に助けさせるというお芝居をしたとき。砦を制圧したあと財宝をいただくためにオーディンの目を使ってみると敵兵の赤い印が!イベントは終わったのに撃ち漏らしがあるなんてあり得るのかと疑問に思い見に行ってみると、なんと馬上のバシムではないか!今まで味方の緑の印だったのに!そのあと誘拐した修道士がなぜか服毒死を遂げてしまい、明らかに自分が死ぬことに驚愕していた死に方だったのにバシムが「自決されてしまったようだ」とか宣うものだから「コイツ……やったな……?」となった。

 そのときはシグルドを奪還させないことでバシムに何の利があるのかわからなかったけど、今考えると宿敵(と勘違いしている)シグルドが痛めつけられるのは望むところだし、ついでに神々だった頃の記憶を思い出してくれるなら好都合ということだったのかもしれない。

 この神々の記憶というのがすべての根源だったとあとで明かされるのだけど、私は幻視クエストは後でいいやと思ってそれまで一切やっていなかったのでバシムの一族を殺された話とか「息子を殺しただろ!」とか何が何やら意味不明。

 後にアースガルズに行って何が起こったのかは理解できたが、最初はロキの言ってることはほぼ逆恨みじゃないかと思っていた。狼に滅ぼされるという予言に怯えて国中の狼を殺そうとしたオーディンがやりすぎという話なら一理あるとして、檻から逃げ出した狼を追ったら襲いかかってきたから倒したのは仕方なく見えたから、それを「俺の息子をあんな風にしやがって!」とかキレられても知らね〜〜という感じだった。

 しかしテュールから「フェンリルは最初は優しい狼だったが我々の疑心と酷い仕打ちのせいで憎しみに支配されてしまったのだ」と聞かされ、さらにグレイプニルが無害だと嘘をついてテュールの腕まで犠牲にしたのに平然としているオーディンを見たら、このジジイもだいぶ悪いなと思い直してきた。確かに恐怖心に突き動かされるばかりでフェンリルを初めから悪いやつだと決めてかかっていたからね。話そうと思えば話せたはずの瞬間さえ不意にしてきたからこういうことになってしまったんじゃないの?こうなるとロキだけが悪いとは言えなくなってきた。

 当のエイヴォルさんもジジイの無情っぷりに引いていた様子で、やっぱり転生とはいえ別人格なので「全部お前のせいだ!」と突っかかられるのは可哀想な気がする。

 奇跡の生還を遂げたバシムおじさんは「子供たちを見つける」と宣言していたけど、子供たちも同じように転生しているのかね?そもそもイメージ映像でない実際のイスの世界でのフェンリルってどういう存在なんだ?彼が今後どういう行動に出るのか全く予想がつかない。

 

「絶対怪しいけどカッコイイから撮っとくか……」という衝動に飲まれた結果の写真

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 最後はもちろんアルフレッド王。

 でも最初に予想した人物像からかな〜り違った終幕を迎えてなんとなくスッキリしない何かが残ってしまったな。というか結社のトップ自らが組織を破壊してもらおうと他力本願なのってオデッセイと全く同じじゃないか!?テメーの組織の舵取りもできない人ってなるとよく言えば人間味があるけど悪く言えば小物くさいわよ!トップゆえの苦労というものがあるとしても!

 そしてイングランド制圧のフィナーレなのに相手は王でなくグッドウィンとかいうカスっていうこの……やるせなさ?当の王様は玉座を追われたら田舎でスローライフを満喫していらっしゃるし。

 

穏やかな顔でケーキなんか焼いてしまってるからね

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 「本当はこういう暮らしがしたかったのか……。」と思ったら憎めないような気がしてしまうけど、そんなことしながら元王は相変わらず「君もいつかは神に従うことになるよ」とかキリスト教徒の嫌なところバリバリ発揮してくるし。曇りなき眼で言ってくるところがめちゃくちゃタチが悪い。史実だとこの後デーン人に反撃して王に返り咲くらしいけどまあこんな強かな人がこのままで終わるわけないよねと思った。

 

・隠れし者の話

 「これもうアサシンじゃねーだろ!」とはオデッセイから叫ばれていたが、そこのところは私としてはもういい。暗殺者って実際地味というか泥臭いというか、耐える時間の方が圧倒的に長くて華々しさには欠けるものなんだろうと思うので、ゲームとしての新鮮さや爽快さを求めたらアサシン全振りはやってられないのはわかる。
    でもやっぱりアサシンクリードだから、ターゲットが提示されてそいつにどんどん近づいていく過程が他の何よりも一番楽しい!同盟相手との心温まる話とかもいいんだけど……いいんだけど!
    私がアサシンクリードで特に良いと思っている点は、隠れし者は単なる殺人鬼でなく人々の自由意志と健全な生活を守るという大義のために存在するというところと、潜入という孤独な戦いの中でも志を同じくする仲間が世界中にいると思えば頑張れるという、付かず離れずの絆があるところ。だから今作ではイングランドから撤退したかつての隠れし者たちの支部を発見できるのが最高に楽しかった。教団という大勢の中の一人ひとりに思いがあって人生があったという痕跡を感じ取れると心が沸き立った(隠れし者の装備が唐草模様っぽくてクソダサなのは許していない)。

 

支部の入り口付近に上空からわかるように印がしてあるのがものすごく好きなんだけど2つは見つけられなかったf:id:pmoon1228:20210121065657j:image

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最後に訪れた支部で爆発で壁を壊したらその残り火でシンボルマークが浮かび上がるとかいう小粋な演出

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 バエクとアヤのこととおぼしき物語を集落でレダが聞かせてくれるイベントがあったのだが、物語というものは聞く者にとってエンタメでなければならないので、諸所脚色されて妙に綺麗にされていたり省略されたりしている部分があることがどうにも居心地が悪かった。そういうときに端折られてしまうような細々としたものこそが個人を形作る一番大事なものではないかと思うから。生(ナマ)のままの書簡を読めるのとは全然違う。だから実在した人たちの人生を物語にされるのは私はあまり好きではないなと感じた。
   しかしハイサムの依頼を完了するとなんとバエクさんの声付きでアヤ宛の本物の手紙を読んでくれるイベントがあるのは度肝を抜かれた。
    別れるときは聞き分けが良かったのに未だに「お前は俺のイシスで俺はお前のオシリスだ」とか熱烈な恋文を送りつけていたのには笑ってしまった。大義よりも個人的な情を大事にするところが変わってなさすぎ。
    やっぱこれだよこれ!物語じゃ聞けない"リアル"がここにある!こういうのを求めていたんだ!
    

 本当に神ゲーと言って差し支えない楽しさだった。願うならバグがもっと少なければ!    

 最後に、このゲームで出会えた可愛すぎる動物たちの写真を載せておく。

 

犬を撫でたらしばらく付いてきてくれる神ゲーf:id:pmoon1228:20210121073331j:image

 

猫に頬ずりできる神ゲー

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部屋に狼が居着いてくれる神ゲー

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喋る白い鹿まで見られちゃう(ラリってるクエストだから)

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うさぎのことをロキだと思って一生懸命話しかけてる人マジで好き

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アースガルズではトナカイにだって乗れちゃう

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